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この世界の片隅で
山代巴著
初版 1965年7月
7版 2017年3月

先日袋町交流プラザで開催された
きのこ会の作品展にいったことで
この本にたどり着いた。
きのこ会は胎内被爆により原爆小頭症になった
子供達と親を中心に結成された会だ。

原爆小頭症

それは資料館や文献などからしっていた
ことばだけでしっていた知識

作品展でひととしてはじめて触れた
小頭症の女性。

帰宅してからネットで小頭症について調べた。
いまではググるというのだろう。
間も無く
小頭症のことがはじめて文献に載った著書として
みつけた
この世界の片隅で

再販がでてたのでアマゾンに注文したら翌日届いた。
それも送料サービス。
便利な時代だな。

相生通り
福島町
IN UTERO
病理学者の怒り
あすにむかって
原爆の子から二十年
ひとつの母子像
沖縄の被爆者たち

8項目に渡り
広島を
ヒロシマを様々な角度から映し出す。

五十年以上前の広島を映し出す。

IN UTERO
が胎内被爆
原爆小頭症の子供達を追ったルボだ。

その項目にたどり着く前に
一章
二章も当然読まなければならない。

相生通り
は所謂原爆スラムのルポ
福島町は
部落差別問題と被爆

原爆で丸裸にされた
中で再燃した
民族差別と部落差別
被爆者は原爆症だけでなく
そういう根本的な問題と戦わなければならなかった。

福島町の項目を紹介したい。
部落差別を怖れ、ひとつ前の電停で降りる日常。
被爆者であることも隠さなければならない。
部落と被爆の二重差別。

その中で権利を勝ち取るために
立ち上がった人々。

「あれはアカにそまっとるで」
同じ部落そして被爆者たちからの偏見。

「みんなのためになるんなら、アカでも黒でもええじゃないか!」

このセリフにグッときた。

そうやって先人たちは権利を得てきたのだ!

相生通りには多くの朝鮮のひとたちが住んでいた。
わしの時代にも偏見はガッツリ残っていたと思う。
いまはさほどないように見える
見える?
なら在日特権を許さない会
の存在てなんだ?
ヘイトデモ?
高校野球の朝鮮高校の参加反対?

この国は未だ差別に塗れてる。
ネットによってそのパンドラの箱が開いたようにも見える。
21世紀に江戸に戻ってどうする?
戦前に戻ってどうする?

こうの史代さんもこの本にたどり着いたに
違いない。
原爆スラムを舞台とした
相生通りと
皆実の弟が結婚したIN UTEROの女性
そして漠然としてるけれども
不安も感じている二世の存在。

夕凪の街
桜の国
に通じる部分はとても多い。

「この世界の片隅に」
のタイトルは
この本のオマージュであろう。

「この世界の片隅に」
この世界の片隅にあった戦争のなかで
日常をいきるひとたち

普通の存在として描かれる
すずさんが言う
「そうか、日本は暴力で従えとっただけか。それがうちらの国の正体かね。」

これは神国とされアジア解放の旗印を心から信じて戦争による困窮や親族との死別を余儀なくされていた自分たち日本人の痛切な想い。
そして旧満州、朝鮮を支配していた当時の日本政府への痛烈な批判だ!

柔らかなタッチで描かれ
ユーモアを交えた
作風のなかで歪み
それでも逞しく生きてきた
すずさんが終戦を迎えて
怒りに満ちた表情で吐き出すセリフだ!

そして今著書
「この世界の片隅で」

この世界の片隅であった
被爆に対して
表現をし
たたかってきた
先人の話だ

今回のto future gig
のタイトルは
怒りのヒロシマ

いつのまにか
祈ってるヒロシマ
誰に
権力者に?
馬鹿じゃねえの
未だ戦わなければ何も得られないよ。

それをあらためて思い出したからつけたタイトルだ!!

こうの史代さんの柔らかな表現の
表部分だけとって
柔らかな表現だけしたって
なんにもかわらないよ!

こうのさんは怒りを秘めてるじゃないか!
直接被害をうけ
怒りの塊だった中沢啓治さんと比べれば
それは柔らかいとおもう。時代も違うしね。
けど
それはわしらもおんなじ。
実際に被害をうけたひとは
いま
限りなく少ない。
でも先人たちの受けた怒りを
そして想いを
継がなきゃ
なにもかわらんとおもうよ!

怒りだけじゃダメなのもわかってる
でも、そういうあんたたちは代わりになにをした?

ありゃ
アカで
と周りで
いうとるだけでなにもせん
やつらと変わりゃせんじゃないの?

目に見えるやりかたで
怒り以外の方法みせてくれや!
わしだってそれがええにきまっとる。
でもさ
怒りなしで
理想だけ求めてもよ
それこそ
お花畑なんちゃうの?

この著書のなかに
原爆エレジー
という言葉がある
被害をことさら嘆き
被害の実態を表現するだけの
被曝に対しての後ろ向きな時代のカルチャー
お涙頂戴だけでは
なんも変わらんし
変わらんかった!

「ノーモアヒロシマ、ノーモアナガサキ、ノーモアウォー、ノーモアヒバクシャ」
を国連で訴えた故人山口仙二日本被団協代表委員のお言葉から有名になった
みっつのワード
これは祈りではなく怒りだ!
心の叫びだと思う。

祈るだけ
願うだけで
はなにも変わらないよ
ほんとにそう思ってるひとは
プリースつければいい
プリーズドントドロップインヒロシマアゲイン?
伝わらないねぇ(笑)

それって他人に依存してるだけでしょう?

そういうひとはこのまま広島が何処へ向かえばいいと思ってるのだろう?

わしは長崎とともに
平和を発信し
戦争を無くすることのできる力のある
街を人を継承したいと思ってるし
その力でこの世から戦争こそ殺したい!!
と本気で思うとるのです。

この日記を著書のなかのことばでしめさせてもらう。

正直者が馬鹿を見るって?
それはお前さんが正直でない馬鹿だからさ
昔から馬鹿と正直はなかよしさ
馬鹿正直ってね
一脈あい通じているからさ
おなじ馬鹿なら
時勢をあらため天地を動かす
大馬鹿者になろうじゃないか