70 宇宙旅行 【宇宙旅行】宇宙との対話
70-1 時間の壁
従来の技術だと・・・
・火星まで5か月。[1](地球と火星の公転のため往復には2.6年かかる。)[2]
・太陽系から出るのに20~30年かかる。
・約4光年離れた一番近い恒星(ケンタウルス座アルファ星)に行くのに3万年かかる。[1]
⇒人間の他の惑星への植民は、機械や電子コンポーネントからなる知的マシンによって実現する。-スティーブン・ホーキング
⇒ヒトが必要ならば、DNA情報から再生することになる。[3]
※人間が発明した乗り物の最高速度は、アポロ10号が記録した111km/s。[4]
70-2 新推進システム:レーザー推進システム
:レーザーを宇宙船の帆に当ててその反射により推進する。(太陽風の利用も可能)
:宇宙船に搭載する燃料が少なく、光速の30パーセントにまで加速可能。[1]
:重量100kgの無人宇宙船を火星まで3日で送り込むことができる。(有人宇宙船の場合は1カ月程度)[1]
○課題:
・エネルギー源
・惑星軌道上に基地を設置する必要がある。[5]
・減速のために到着地にも基地を設置する必要がある。
※光速=300,000km / s
○レーザー推進システムの開発状況
1973~1975年 Mariner 10(米)が太陽風を推力に利用。[6]
2010年 IKAROS(実証機)は、ソーラーセイルによる光子加速を実証し、同年12月に金星フライバイに成功。[7]
2015年 ソーラーセイル宇宙船の実験機「ライトセイルA」(惑星協会(※(The Planetary Society)))が、太陽帆を展開するテストに成功。[8]
2016年 スティーブン・ホーキングとユーリ・ミルナーが約4光年離れた一番近い恒星(ケンタウルス座アルファ星)の探査計画を発表(⇒No.70-5)
<img src="http://image.space.rakuten.co.jp/d/strg/ctrl/9/c7971c47f45f0efcb98fd68f3953d99ddae2dd23.50.2.9.2.png" alt="IKAROS.png" border="0">
※IKAROS== Interplanetary Kite-craft Accelerated by Radiation Of the Sun(JAXA)
70-3 反物質ロケット [4]
・陽電子と電子の「対消滅」を起こして、宇宙船の原動力にする。
・光速の40%を見込む。
・約4光年離れた一番近い恒星(ケンタウルス座アルファ星)に行くのに10年。
○有効性の検証が必要:
・反物質の保存そのものが、現在のテクノロジーでは不可能(1gの反物質は、原子爆弾と同じ破壊力)。
・最も近い恒星に向かう旅に必要な反水素は約17gだが、反物質1gをつくるコストは約1,000億$。
70-4 星船 [9]
:太陽系以外の惑星に航行する宇宙船。
○星船の条件
人類が光速で長期の宇宙旅行をするには、次の条件を満たす必要がある。
1) 丈夫な殻を持つ。・・・必ずしも堅い必要はない。
2) 放射線を遮断する。
3) 重力を得る。
⇒このことから、星船は惑星を宇宙船に改造したもの(:惑星型宇宙船)と想定される。
70-5 恒星探査計画 :Breakthough Starshot [10]
○2016年 スティーブン・ホーキングとユーリ・ミルナーが約4光年離れた一番近い恒星(ケンタウルス座アルファ星)の探査計画を発表
○数グラムのミニ探査機をソーラーセイルで光速の20%に加速する。
○探査機はケンタウルス座アルファ星に20年で到達する。
○ただし、レーザー推進システムの開発に数十年要する。(エネルギー源は核融合(⇒No.72))
<img src="http://image.space.rakuten.co.jp/d/strg/ctrl/9/7aa08147745e4afbd58c0a19f101232c21420c22.50.2.9.2.png" alt="ホーキング20160412.png" border="0">
20160412 NY (c)AFP/TIMOTHY A. CLARY
○ちなみに、ケンタウルス座アルファ星はおよそ25,000年後には3光年まで接近する。
70-6 宇宙旅行のレベル
レベル1 ロケット型宇宙船
レベル2 宇宙船地球号 ⇒ No.76-2 地球を動かす計画=宇宙船地球号
レベル3 宇宙船太陽系号 ⇒ No.80 星船=宇宙船太陽系号
レベル4 転送装置
レベル5 ワープ ⇒ No.83 別な宇宙の出入り口:ワームホール
【参 照】
1. NASAのレーザー推進なら、火星に3日で到達できる。
http://wired.jp/2016/02/26/laser-propulsion-system/
2. 火星往復が3ヵ月、プラズマビームの新推進システム
3. No.39 脳
4. 宇宙旅行を実現する「反物質エンジン」
http://wired.jp/2016/03/19/kickstarter-per-sviluppare/
5. 宇宙探査機のためのレーザー基地衛星
http://www.satcon.jp/history/prize20/pdf/20_13.pdf
6. Mariner 10
http://solarviews.com/eng/marin10.htm
7. Wikipedia:太陽帆(たいようほ、ソーラーセイル)
8. ソーラーセイル宇宙船「ライトセイル」が宇宙で太陽帆の展開に成功
http://gigazine.net/news/20150610-lightsail/
9. Wikipedia:恒星船
http://metamorphose-planet.blog.so-net.ne.jp/2012-08-29
10. AFP BB ニュース