俺ね、
オーストラリアから帰ってきてから、
「なんで?」
「どうして?」
って良く人に聞くようになったんだ。
なんかさ、
素直に疑問に思ったことはバシバシ聞いちゃってる。
だって、
どうして「それ」をやりたいと思ったのか。
どうして「それ」を、今、やっているのか。
気になるじゃない?
でもさ、
みんなの答えも、
「さあ、なんでだろうねぇ」
「う~ん、なんとなくかな」
ってな事になるから不思議なもんだよね。
自分の事なのに。
人間の行動を専ら司るのは
「意識」ではなく「無意識」である
ある人がこんなことを言った。
だからそう、
それはつまり、「無意識」なんだ。
だから俺は、
変に自分がやりたいことを作るのをやめたんだ。
結局のところ、
自分のやりたいことは自分が良く知ってるみたいだからね。
あせってもしかたがない。
のんびりいこうよ。
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見れば伝わるモノがあるから
常識なんて知らなくていい
疑問もない
俺は生きてる
幸せにしたい俺がいる
難しいことはよく分からないけど
すべてはここから始まった
海水の濃度は
母の胎内と同じ濃度だという
海を見ると
なぜだか心が落ち着いて
懐かしい気持ちになるのはそのためなのかもしれない
僕らはやがて
海へと帰るべく存在なのかもしれないな
少年が、ホセを見上げていいます。
「ミスター・パロネラ、夢は本当に叶うの?」
1887年、スペインのカタロニアという小さな田舎町に住むパロネラ家に、
一人の男の子が6番目の子供として生れました。
ホセは幼い頃、祖母が寝る前に話してくれたお城の話が大好きで、
いつか自分だけのお城を持ちたいと夢見ていました。
しかし、パロネラ家は決して裕福な家庭とは言えませんでした。
ホセの自分のお城を持ちたいという夢はあまりにも大きすぎる夢にしか過ぎなかったのです。
21歳を過ぎ、ケーキ職人となったホセですが、
いつも夢見ていたのは自分のお城を持つことでした。
ある日、新聞で、オーストラリアでの線路工事の募集広告を見た彼は、
このままではいつまで経っても夢は叶えられないと、オーストラリアに行く事に決めたのです。
オーストラリアでの、決して楽ではない生活は約13年続きました。
ホセと同じように外国から渡ってきた者は多く、
彼らはこの辛い生活を嘆き、過去の楽しかった思い出にふけっていました。
しかしホセだけは、常に未来を見つめていたのです。
「いつか必ず自分の城をもちたい。」
過酷な労働すら彼の幼い頃の夢を消すことはできませんでした。
時は経ち、いつの間にか大金持ちの立派な青年実業家になったホセは、
一時帰国し、そこでマルガリータという女性と結婚しました。
そして4年後、ついにホセの夢の実現が始まりました。
ホセの設計、建築の技術はないものに等しかったのですが、
数人の知人の助けにより、ホセのお城は1935年にパロネラパークとして完成しました。
愛の小道。愛のトンネル。幸せになるベンチ。秘密の庭。願いの叶う泉。
夢と愛に満ち、数多くの人を魅了していったこの城ですが、
度重なる災害により、パロネラパークは崩壊していきました。
ホセは修復の途中、癌のため60歳という若さで息をひきとりました。
その夢は妻のマルガリータ、息子のジョージ、その妻のバルへと引き継がれますが、
いつしかこのパロネラパークは廃虚と化していったのです。
時は過ぎ、1993年、ある夫妻がこのパロネラパークを訪れました。
その夫妻はホセの話に感動し、ホセの夢を今度は自分たちが引き継ぐことを決意しました。
夢を引き継ぐという想いとともに、再びこのパロネラパークは甦ったのです。
そして現在では、ホセが生きていた頃のような大広間でのディナー等、
多くの人を魅了しています。
「ミスターパロネラ、あなたの夢は本当に叶ったの?」
夢は叶い、そして今も生き続けています。
だれかがここに訪れ続けることで、
ホセ・パロネラの夢はこれからもずっと生き続けるのです。
「ヤドカリみたいだ」
ちょっぴりだけど
重いバックパックを背負い
行ってみたい場所を求めてオーストラリアをまわっていた自分
なんだかヤドカリみたいだと思ったら
急に楽しい気分になってきたんだ
これさえあれば世界中どこだっていける
そんな想いとともに
生活するには困らないだけの荷物をバックパックに詰め込んで
街から町へフラフラッとね
その土地の安い宿に泊まり
食材を探して
料理して
その土地を存分に味わう
のんびり歩いてその土地を知り
その文化を知る
いろんな人に出会って
それぞれの旅の想いを交換する
数週間ぼんやりと過ごして
おなかいっぱいその土地を満喫したら
また次の場所を求めて、感じるままにフラフラと
シンプルなんだけど、これが自分なりの旅の楽しみ方
やることなんてなんもなかったけど、充実してた
めいっぱい自分と向かい合える
そんな日々が続くんだ
さて、次はどこへ行こうかねぇ