こんにちは
夫婦問題カウンセラー 高原彩規子です

 

 

今回も前回に引き続いて、2月19日に最高裁が示した“不貞相手に対する離婚慰謝料の請求”の判決についてのお話をしたいと思います。
 

仕事上、この裁判の判決に関心があったのはもちろんですが、実はそれ以上に関心というか、注目した点がありました。


それは、この元夫が元妻には離婚慰謝料を求めていなかった、ということ。


元不倫相手には裁判までおこし、離婚慰謝料を求め最高裁まで争ったのに・・・。



慰謝料とは
精神的苦痛に対する損害賠償金。身体・自由・生命・名誉などを侵害する不法行為や債務不履行について請求できる(三省堂 大辞林より)


とあります。

元夫が考える『元夫が離婚で受けた精神的苦痛をもたらしたのは、元不倫相手だけ』。


ここで、テレビ等で得た情報でしかありませんが、この元夫婦の結婚から離婚までをみると


•    1994年3月 結婚


•    1995年8月 長男誕生


•    1996年10月 長女誕生


•    夫は仕事のため、帰宅しない日が多かった


•    2003年妻大学進学 夫は学費、アパート代などを負担


•    2008年12月 妻がある会社に入社し、それ以降セックスレスに


•    2009年6月 妻は同じ勤務先の男と不倫(不貞行為)をはじめた


•    妻は毎日のように深夜の帰宅や外泊を繰り返した


•    夫が問い詰めると私の事は放っといてほしい


•    2010年5月に不倫発覚 


夫は妻の浮気調査を調査会社に依頼。

 

その結果不貞行為は多数回(月20回以上?)に及んだ。


不倫関係は、2011年に不倫相手が退社するまで継続(少なくとも2009年6月~2010年4月)
 

夫は子供のため離婚を回避、家事や生活費、学費などを負担
 

妻は不倫相手とは別れた
 

•    2014年4月 長女の大学進学を機に、夫婦別居
 

•    別居中、会うことも、連絡を取り合うこともなかった
 

•    2014年11月 離婚調停
 

•    2015年2月25日 離婚の調停が成立

 

 

妻の大学進学など『自分は妻の意思を尊重し支えてきた』という自負があったのでしょう。

元夫は不貞慰謝料請求が夫婦関係の修復に障害になると考えたのかもしれません。

 

 

夫は子どもの為に、と、即、離婚とはならず、修復の道を夫婦で選んだ。


しかし、いくら努力しても修復できず、離婚になる可能性だってあるわけです。


何にしても、不貞行為を知った時点で、元妻、元不倫相手に対して、慰謝料=心の傷を金銭で解決する、ということを放棄したわけです。



きつい言い方ですが、その時点での放棄した選択は自分が下したものです。



それを、後々、修復できず離婚したからといって、元不倫相手に求めるのは、私には?です。


何度も言いますが、元妻には離婚時にも慰謝料請求をしていないのに、です。


夫婦のことは夫婦にしかわからないことがあります。


ですので、この元ご夫婦にも、このご夫婦にしかわからないことがあるのでしょう。


ですから、外野が軽々にあれこれいうのはよくないですよね。


外野はこの元ご夫婦の21年の夫婦の歩みから何を学ぶか、だと思います。



私はこのご夫婦から学ぶ点は大きく2つあるかと。


その一つは、自分の選択の責任は自分にある、ということ。

繰り返しになりますが、不倫の慰謝料請求をしない選択をしたなら、どのようになろうと、その選択の責任は自分にあるわけです。もちろん、時効期間であれば、選択の変更も可能です。しかし、時効が過ぎたものを、後々、自分が思い描いていた通りにならなくても、過去に自分が選択したことは変えられないということです。



そして、もう一つは夫婦関係修復への覚悟、でしょうか。

修復は本当にたいへんです。

信じていた人に裏切られながらも、もう一度信じる。

信頼を裏切ったとこからの、信頼回復。

裏切られた方は、ふとした拍子に、ポンとフラッシュバックも

不倫した方は何気ない言葉に、責められているように感じる事も

ですので、夫婦関係の修復を選択したなら、後ろは振り返らず、“不倫をされた、した”、ところから、前を向いていくしかないんですよね。

過去の想いに囚われることあっても。そこに留まらずに次の一歩を出す。

それしかないですよね・

このご夫婦は、離婚はしないと決めたものの、はたしてそこからの日々は修復に向かうものだったのでしょうか?

離婚をしないと決めたのは、『子供のため』という理由でした、だからでしょうか第2子の長女の大学進学を機に、夫婦は別居します。

そして、別居後、連絡を取り合うことも、会うこともなかった。

不倫がわかってから3年で別居です。

3年という時間はどういう時間だったんでしょうか?

子供が18歳になるまでの時間だったのか。

不倫がわかった時点での離婚を、ただ、先延ばしにしただけなのか。

この離婚は離婚調停が成立してからも、さらに4年弱という時間を要して、ようやく本当の意味で結論が出た離婚です。

これが、子供の為にと、8年前に離婚を思いとどまった結果です。




経験上、正直、子供の為という理由だけでは、修復は難しいです。

やはり、夫婦それぞれがどういう思いを持ち、その中のどの部分を大切にしていけるか、だと思います。

“可愛さ余って憎さ百倍”という言葉があります。

 “愛”と“許しが
“愛しているがゆえに許せない”のであるならば、
“愛している”より“許せない”が大きいのならば、
“愛している”部分は捨てるしかありません。


“愛しているなら、許す” であれば
“愛”を心の中にしっかり持っていく。

“ただし、今回、この1回だけ”

そして、一つ付け加えると、たいへんな思いで”修復”できた夫婦関係は、以前とは違ったものが築かれている。

 

これも、事実です。





私はいつもここにいます。
では、また

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【メディア取材協力】

*2018年12月20日号  女性セブン ”『死後離婚』で第二の人生、始まるの!!”でコメントしました。

 

 

*2018年10月15日  NHKの『あさイチ』”死後離婚のリアル”でコメントしました。

 

 

 

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*2017年6月23日  読売新聞

”死後離婚”関連の記事中でコメントしました。

 

 

*2017年5月4日号  女性セブン ”あなたの知らない「死後離婚」の世界”でコメントしました。

 

*2017年4月22日  ヤフーニュースで夕刊フジの記事がピックアップされました。

 

*2017年4月19日   夕刊フジ

”死後離婚急増”の記事中でコメントしました。

 

*2017年3月30日  BS日テレ『深層NEWS』

”話題 「死後離婚」なぜ増加 義理の親族と縁切る時 理想と現実に後悔も…”でコメントしました。

 

 

*2017年3月3日  NHKの『おはよう日本』

特集”死後離婚”でコメントしました。

 

*2017年2月22日  NHKの『おはよう日本』

"死後離婚急増"というニュースの中で、

21日に開催しました「死後離婚が気になる人のためのセミナー」セミナーの様子が放送されました。

 

*2017年2月18日  読売新聞(夕刊)

”死後離婚急増”の記事中でコメントしました。

*2017年2月3日   新書『死後離婚』洋泉社

取材協力しました。