愛知県公立高校入試制度についてお伝えします。愛知県の公立高校を受ける生徒さんを担当している先生は必ず目を通しておいてください。
1.愛知県公立高校入試の仕組み
愛知県の高校入試では複合選抜制という制度を導入しています。愛知県全域を尾張学区、三河学区の2つの学区にわけ、さらにそれぞれの学区の高校を1群、2群に分けます。さらに、各群に含まれる学校をAグループ、Bグループに分け、それぞれのグループから1校ずつ合計2校の高校を受験することが可能です。
下表が、学校一覧です。
■普通科(尾張・三河に学区分け)
表中の下線が引いてある学校は、1群・2群どちらにも含まれる学校です。
<尾張学区>
<三河学区>
■専門学科(県内全域)
■総合学科(県内全域)
2.受験高校の選択の流れ
実際どのように受験校を選んでいくかを見ていきましょう。専門学科を含めると最大4つの学校を受験できます。
<STEP1>
居住区域内の1群か2群のどちらかを選択します(※居住区ではない地区は選べません)。
<STEP2>
選択した群のAグループの中から1校、Bグループの中から1校を選択します。選んだ高校に対して、どちらが第一志望でどちらが第二志望か決めます。
※注意点:
群をまたがったり、同じグループの中から2校選ぶ事はできません。1校だけの受験も出来ます。この場合はその1校が第一志望校になります。
<STEP3>
専門学科は群による区別がないので、A、Bグループから1校ずつ選択できます。
※注意点:
高校によっては複数学科があり、いずれの学科も同じ日に入学検査がある為、同じ高校の普通科と専門学科を受験する事はできません。
3.日程(平成24年)
日程は以下の通りです。試験は2回受けますが、合格発表は1回のみです。
4.学力検査と調査書
合否判定は、学力検査と調査書の2つの指標で行います。
<学力検査>
1教科20点、5教科合計100点です。
【英語】
内容・分量ともに適当。ただし、作文力はある程度必要です。
【数学】
基本問題が中心だが、関数や図形の計量については、かなり思考力を必要とする出題もあります。
【国語】
特に難しい設問も見られず、標準的といえます。
【理科】
問題量は、多くなく、内容も基本レベル。選択式が多いため、時間不足の心配はないと思います。
作図、グラフ作成、短文説明は毎年出題されているので注意が必要です。
【社会】
全体的に標準的なレベルです。
<調査書>
3年生の学習の記録(9教科の5段階の評定)とその他特別な活動の記録、出欠の記録(2,3年)を含めて算出し90点満点。尚、学習の記録の必修教科の評定は、絶対評価で記載されています。
5.合否判定の基準
(1) 第1、第2志望者を合わせて、評定得点の順位と学力検査合計得点の順位の両方が定員内にある者を「A」、それ以外の者を「B」とします。「A」については、学力検査と調査書の結果を同等として順位付けを行ない、「B」については、学校が採用した下記のI,II,III型のいずれかの方式によって傾斜配点され、面接結果などを加味して順位付けが行われます。
I型:(評定得点)+(学力検査合計得点)※同等扱い
II型:{(評定得点)× 1.5 }+(学力検査合計得点)※内申重視
III型:(評定得点)+{(学力検査合計得点)× 1.5 }※学力点重視
各学校が採用している型については、愛知県教育委員会の資料(PDFファイル)
をご確認ください。
(2) 「A」に含まれる者が優先的に合格となり、続いて「B」で合格順位圏内の者が合格となります。
愛知県の高校入試の説明については、さなる予備校のHPにも詳しい説明がございますので、合わせてご確認ください。
リンク:さなる予備校 愛知県高校入試のしくみ 合格者の決定手順