せんせい通信:具体的な方法論を持って、生徒と関わろう | プロ家庭教師の勉強の教え方を大公開・ガッツ家庭教師

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今回ご提出していただいたコーチングシートを見ていると勉強に対する意識の変革をさせたいというものがいくつかありました。生徒が「私はできないとすぐに思ってしまう」「質問することをためらってしまう(間違いを指摘されるのを嫌う)」というような内容のものです。勉強する上で、一番大切なのは勉強する本人の気持ちです。気持ちが前向きであれば、どんどん知識を吸収していきますし、後ろ向きであれば何度同じコトを教えてもなかなか成果にはつながりません。つまり、家庭教師の仕事で一番大切なのは、生徒の気持ちを前向きにすることです。


例えば、テストで点数が15点しかなく落ち込んでいる生徒が「こんなに間違えて、やる気がなくなる」と言ったとします。そんな時、私なら「でも、がんばらなアカンよ!」というように声をかけるのではなく、「点数が悪くて、むしろラッキーじゃないか!少し考え方を変えてみようよ。今点数が悪いと言うことは、伸びるしかないんだ。点数80点の子は絶対にあと50点伸ばすことはできないけど、キミは50点以上伸ばすことができる。今できないことは恥じゃない、むしろラッキーだ。
だから前向きに一緒に頑張ろう」と声をかけます。このように言葉をかけると、生徒もまた頑張ろうという気持ちになってくれます。

意識を変えたいと思った時、その改善策が、「落ち込まないようにする」というような「○○しない」という内容だったら、あまりその策は機能しない
と思ってください。上記のように意識が切り替わるような言葉をかけること、または、意識が変わるような仕組みを作ることが大切です。以下は、その"仕組み"についてです。

「応用問題に苦手意識がある」のであれば、解き方のまとめを一緒に作ったり、解き方手順書を作ったりすることで改善するかも知れません。「間違えた答えを消しゴムで消してしまう」のであれば、ボールペンで書かせることで改善するかも知れません。「計算が遅い」のであれば、時間は必ず計らないといけません。「いつもテスト前に慌てる」のであれば、計画表を1ヶ月くらい前に一緒に作ると良いでしょう。「字をきれいに書く気がない、小さくて読めない」というのであれば、罫幅の太いノートに換えるという方法があると思います。このような仕組みを生徒さんの勉強に組み込めば、少しずつ意識も変わっていきます。

生徒の気持ちを前向きにすることは簡単ではありません。しかし、意識を変える言葉をかけることや具体的な仕組みをたくさん作ることをしてあげれば、必ず気持ちは前向きになってきます。生徒が前向きな意識を持てるように様々な具体策を実践していきましょう。