ちょっと文字が小さくて判読し難いとは思うが、今日市谷の私学会館で開催された全国犯罪被害者の会(あすの会)の最終大会で配布されたあすの会の活動の成果と題する書面の写真を参考までに掲載しておく。
あすの会が獲得した成果は、実に多岐にわたっているが、①刑事裁判(被害者参加制度の創設+損害賠償命令制度の創設)、②経済的補償制度の拡充、③時効の廃止、④少年審判の傍聴等の創設、⑤その他の五つに分類されており、特に刑事裁判制度の改革への改革が大きい。
以下、参考のため、①刑事裁判(被害者参加制度の創設+損害賠償命令制度の創設)に関する事項のみ列挙しておく。
ア 記録の閲覧・謄写→裁判が始まる前から、かつ民事訴訟とは無関係に、事件の内容を知りたいという理由だけでも、閲覧謄写ができるようになった。
イ 検察官による説明・検察官への要望→事前に、丁寧に説明してくれるようになり、要望にも真摯に耳を傾けてくれるようになった。
ウ 裁判期日の通知→裁判所が、通知してくれるようになり、かつ被害者の都合にも合わせてくれるようになった。
エ 優先傍聴席→被害者や親族のために、優先的に傍聴席を確保してもらえるようになった。
オ 在廷権→バーの中に入って検察官の近くに座れるようになった(法廷の風景が一変し、緊張感が生まれるようになった)。
カ 被告人質問→直接、被告人に質問ができるようになった。
キ 情状証人への尋問→直接、情状証人に尋問ができるようになった。
ク 求刑意見など→検察官とは別に、独立して求刑意見を言えるようになった。
ケ 遮蔽処置→従来よりも広く認められるようになった。
コ 国選被害者参加弁護士→一定の資力以下の被害者には、国の費用で弁護士をつけられるようになった。
サ 旅費日当→旅費は全額支給され(海外からの渡航費用でも全額支給)、日当も1日につき数千円、支給されるようになった。
シ 損害賠償命令→民事訴訟を起こす必要がなくなり、刑事の判決終了と同時に刑事の裁判官が刑事の記録を使って原則4回以内で損害賠償命令を出してくれ、印紙代も一律2000円となり、記録をコピーする必要もなくなった。