特別区長会の方々は何故増田氏に都知事選挙への立候補を求めるのだろうか | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

行政に携わる現場の方々として、如何にも政治家然としたギラギラした人よりも行政経験があり、行政マンとしての自分たちの声を大事にしてくれそうな人に対してエールを送りたくなる気持ちはよく分かる。

まあ、生粋の行政マン増田寛也氏に白羽の矢が立つのは自然の成り行きだ。
パフォーマンスが過ぎている人や、これまで築き上げた組織としての秩序や組織の論理を壊してしまいそうな人はどうしても敬遠したい。
無難が第一、というところか。

東京の特別区の区長会の方々が増田氏に都知事選挙への立候補を促したようだ。
これで世論がどんな風に動いていくのか、に注目している。

民進党の内部でも増田氏を推す声が上がっているから、増田氏の決断一つだが、こんなに広範に増田氏を推す声が拡がり始めると増田氏は無所属での出馬を検討しなければならなくなるだろう。

しかし、超党派で増田氏を担ぎ出すことがそんなに簡単に出来るとは思えない。
党派性を表に表すか、それとも党派性をまったく消し去ってしまうか。
増田氏にとっては、実に難しい決断になる。

増田氏が都政にこれからどういう姿勢で臨むことにするかで決まってくるだろうと思っている。
増田氏は、基本的に地方団体の立場を重視する人で、岩手県知事やら総務大臣のポストに座るのには殆ど抵抗のない人だが、さて、東京都との関係ではどうか。

東京の財源を地方に移譲することには熱心な方で、それなりの実績も上げておられるが、今の東京都の財源をこれ以上地方に持っていくことに、賛成するかしないか。
地方分権や地方主権を総務大臣や岩手県知事の立場で主張することには何の違和感もないだろうが、さて東京都の知事としては普通は抵抗するはずである。

増田氏は官僚出身者で、典型的な行政マンだから、基本的に国には従順である。
国が決めたことには一生懸命従おうとし、精一杯の成果を挙げようとする。

基本的には信頼できる人なのだが、国の誤りを指摘することはなかなか出来ないところがある。
岩手県知事時代に国の政策に従順に従って公共事業を推進し、結果的に岩手県の累積債務を増やしたというのはその一つである。
その時点では正しい選択だったが、時代の変化であれは拙かったかな、と思うようなこともある。

いずれは、この辺りのことが巷間取り沙汰されるようになるはずである。

増田氏が超党派で都知事選挙に担ぎ出されるようになると、さすがの小池さんもどうしていいか分からなくなるはずだ。
一両日は静かにしておいて、6日にどうするか決められるのがいいだろう。

どんな事態になっても自分の身を護る用意は怠らないことが大事である。
困ったら、遠慮なく助けを呼ぶことである。