演出家は人育ての名人 | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

人を育てるというのは決して簡単なことではないが、人育てが得意な人と得意でない人がいることは確かだ。

私などは結構人育てに成功した方だと思っているが、私の人育ての基本方針はどちらかというと本人の伸びるがままに伸びさせて、余計な手を掛けないという方式だ。
都立西高等学校時代に、生徒自ら勉強せよと言って、何でも手取り足取り事細かに教えるタイプの教師とは真反対の、藤崎という数学教師から学んだ経験があるから、私は滅多に先に答えを教えるようなことはしない。

聞かれなければ手を出さないし、聞かれても考えるヒントを出す程度で、本人が自分で一生懸命問題を解くのをじっと見守っているところがある。
起案などについてもまだ赤が入れられないな、と思えば、何度でも書き直させて、ほどほどの文章になってからやっと添削するようなところがある。

私の人育ては、時間が掛かる。

それでも結構若い人は育っていった。

いい弁護士だと言われるようになった若い弁護士は何人もいる。
環境法、行政法の分野で超一流だと目されるようになった学者も私の法律事務所から育っていった。
私の選挙を手伝ってくれた若い人たちは、それぞれに立派な市会議員や区会議員に成長していった。

ただただ私と一緒に仕事をし、私と一緒に街頭に立ってきただけだが、結局はそれがすなわち私の人育ての手法だったということである。
若い人たちがそれぞれに自分の働き場所で輝いてくれることが、私の願いであり、私の人育てだ。

今、私と一緒にビヨンドXプロジェクトの活動を担ってくれている人に深寅芥という演出家がいる。
本名は千葉で、ビヨンドXプロジェクトや産業法務研究会の事務局長を務めてくれているが、千葉さんの活動を傍から見ていて改めて気付いたことがある。

そうか、舞台の演出こそ最高の人づくりであり、演出家は人育ての名人なんだ。

勿論それなりに才能のある人たち、素質のある人たちを集めたからこそ出来るのだが、オーディションを勝ち抜いて集まった若い人たちを指導して一つの舞台を創り出す、舞台公演のスケジュールを予め設定し、その舞台公演の日までに若い方々を舞台に立てるようになるまで育て上げる。

いや、これは大変なことだ。

若い人の人育てに懸命な演出家・深寅芥こと千葉さんに心から敬意を表したい。
貴方の仕事は、やはり最高である。

今年最初の公演がまもなく始まる。

「舞台 D.M.L.C.-デスマッチラブコメー@アトリエ第7秘密基地」
爆発系ラブコメADVゲーム「D.M.L.C.-デスマッチラブコメー」を舞台化したものだそうだ。
1月22日から31日まで豊島区高松1丁目2-4のアトリエ第7秘密基地という小劇場での公演である。

私にはよく分からないが、若い方々はこういうものに関心があるようだ。
若い方々を育てるのには、まずはこういうことから始めた方がよさそうである。