ない、ない、ない。懐の広いところを見せたら自民党が大敗する、などということはない。 | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

本当に自民党と競い合える政党はない、というのが目下のところの私の見立てである。

自民党が維新の対案を呑んだら自民党にはまともな法案を作る能力がないのか、と呆れられ来年の参議院選挙で大敗するぞ、などと不思議な警鐘を打ち鳴らす方が現れたが、自民党が懐の広いところを見せたからと言って自民党の支持者が自民党から離れるとは考え難い。

ご冗談を、とお返ししておく。

民主党が逆立ちをしても自民党には及ばないことは既に周知のところだから、今の状況が続く限り自民党の参議院議員の人たちはそう心配しなくてもいい。
国民の軽侮を招くような愚かなことさえしなければ、基本的に現在のポジションを確保できる。

自民党と競い合える保守の政党になり得る可能性が最もあるのは維新だが、橋下氏の去就が定まらないと維新の迷走は簡単には収まらないだろうから、維新も今のところは大した脅威にはならない。

自民党の絶対支持率が伸びているわけではないが、政権の座から自民党が滑り落ちそうな危機的状態が迫っているわけではない。

もっとも、あまりにも強引なことをやってしまうと一晩で世間の空気が変わってしまうことがあるから、世論の動向を見ながら丁寧に丁寧に事を仕上げたらいい、その丁寧さが維新の対案を呑むくらいの柔軟さ、融通無碍さ、懐の広さに現れるだろう、と言っているだけだ。

譲れることは譲る、国民の懸念を出来る限り払拭していくために知恵の限りを尽くす、ということには何のマイナスもない。
多分、公明党も高村氏も前向きに対処するはずである。

これじゃあ、集団的自衛権が骨抜きだ、などという声が上がるだろうが、骨抜きで結構じゃないか、というのが私の考えである。

別に憲法護って国が滅びる、などという問題ではない。
現行憲法の枠内で色々知恵を絞ってみよう、というだけのことだ。

少なくとも、維新の中には本当に自民党と競い合うことが出来る政党になることを真剣に考えている人がいる、ということだ。
簡単に自民党を超えることは出来ないだろうが、競い合うという感覚さえ持っていれば、いつかは追いつき、追い越すことが出来るようになるかも知れない。

私が維新にしばしばエールを送るのは、そういう無限の可能性を秘めた若い人たちを大事にしたいからだ。