いよいよ民主党の代表選挙が始まった。
岡田、細野の二人で争われるのかと思っていたら、旧社会党系の人たちに担がれて長妻氏が名乗りを上げた。
少なくとも私がいる埼玉県内ではちょっと場違いな印象である。
埼玉県内の民主党所属国会議員は5人いるが、今朝の新聞各紙にその5人が誰を支持しているか明記されていた。
細野氏支持が3人、岡田氏支持が2人、長妻氏支持がゼロ人だという。
ゼロはないでしょう、と思ったが、私の周りにいる方々の話を聞くとやはり長妻氏の支持者はゼロだった。
年金問題で自民党追及の先頭に立っていたころは如何にも正義のヒーローみたいな印象だったのが、民主党が政権について長妻氏が大臣になって馬脚を現してしまったようだ。
民主党に対するウンザリ感、ガッカリ感の象徴の一人のような存在である。
一般の国民の間にそういうウンザリ感、ガッカリ感が漂っているということを自分の肌で感じない人たちが長妻氏を担ぎ出しているのだろが、長妻氏は、多分旧社会党同様民主党をますます衰退させる方向にしか持っていけない。
岡田氏や細野氏のような保守回帰路線への抵抗勢力を結集するために、民主党のリベラルの灯を消すなということで長妻氏が民主党代表選挙に立候補したのであれば、代表選挙が終わったら長妻氏支持派の人たちは独自の政党を作る方向で動くべきだろう。
なんのかんの言っても、民主党が自民党に代わり得るような国民政党に成長していくためには保守層にまで支持を拡げる必要がある。
民主党の再生などというちっぽけな目標ではなく、本当に日本の政治の再生を願うのなら、既存の民主党の枠を乗り越えることが必要になる。
野党再編などという旗印を掲げる必要はないが、新しい時代の新しい政治状況に柔軟に対応できるような、民主党が現在直面している閉塞状況を突破する突破力とこれを可能にするようなしたたかさが求められている。
渦中にいる人たちには、そういうことが見えないのだろう。
まあ、コップの中の嵐のようなものだが、コップを壊すほどの勢いでこの渦が大きくなってくれることを願っている。