女帝が女性原理の象徴なら、「皇帝」は男性原理の象徴です。


絵は、男性の皇帝が座っているところです。「女帝」が柔らかく座っているのに対して、どこか威厳がありますね。現世的な成功を収めた皇帝は、権力や物質に満たされています。物事を安定させることに責任感をみなぎらせながら、どこか権力者としての孤独も感じさせる…そんな印象です。


4の皇帝4番目だけに「四角形」の安定を表すと解釈されることがあります。つまり、3の女帝の女性的な統合や安定に、物質的現実的安定を与えたものといえます。そういう意味では女帝と対になる、父性のカードと言えるでしょう。


よく与太話で男性は恋愛においても現実的と言いますが、それは現在の安定を揺るぎ無きものにするための責任感から来るものなのかもしれません。そう考えると男性原理の本質が少し垣間見えるのではないでしょうか。


タロットMerryGoRound―愚者の世界旅行―