大きく育ちすぎたタケノコ
伸びすぎたタケノコ・・・は食べられるか?
旧ブログIDでは4-5月を過ぎると急にアクセスが増えた記事です。
皆さん、これにはかなり悩んでいるみたいですね。
大きくなりすぎたタケノコ・・・
食べられるか否か!?
多くの方は50-1mにもなっちゃったら
もう食べられない!・・
そう考えている方が多いみたいですね。
早い話が結果として
2mを越えないなら基本的に食べられます。
細かいことを言いますと
竹の種類 土壌 竹林の日当たり
気候などで大きく影響を受けますが・・・
育ちすぎると可食部の取り出しや
煮るなどの手間に若干コツは必要になります。
伸び過ぎ・・・とは土壌から何センチ出ているか?
の話も聞きかれますが、枯れ草に半分隠れていたり・・・などの
環境もありますので 正しくは一定の長さ
(地上から50cm~1m程度)範囲までなら
先端部より40-50cmまでは普通に美味しく可食できます。
根元側のフシに濃い色が出ていますね・・・
ここをどうするかが問題です。
まあ・・・黒っぽいフシの部分を捨てちゃうのも方法ですが
工夫次第で食べられます。
皮が剥がれずに濃い色のフシ
ここは好みや対処が分かれるところです。
*****
私は子供のころ 親から
地上20cm以上出たらもう食べられない・・・
一番良いのは地上5~10cm位
地面を掘ってタケノコを収穫する
そう聞きました。
一般的に理想とされている孟宗竹の食用タケノコなら
地上10-15cm程度が理想。
このくらいが
良いとされているみたいですね。
市販されているタケノコは大きくても
地下部を含めて20-30cm位が普通なので
このくらいまでの寸法が出回っていると思われます。
掘った根本は破損状況によりますが
根の付近(ボツボツがある場所)以下は
食べると固かったりします。
私は個人的にタケノコは大好きで
この地(栃木県北部の山間地)に越してきて
知人の農家の方が
「庭や農地に生えて邪魔で蹴り潰す」
そうきいたので・・・
「勿体ないから・・・ぜひ頂戴」という話になって。
軽トラックに山ほど積まれてきたのは
地上50~60cm越えの大きなものでした。
1mを越えたものもあって
でも調理したら難なく美味しく食べられました。
地上10~15cm以下のあまり小さい場合は掘る手間が大変で
土木用の大型スコップかタケノコ用のクワが必要になります。
竹林の中で大きな道具を持ち歩くのも大変ですよね。
また、地中から掘ると可食部分が泥にまみれたり
摂ったタケノコを持ち運ぶのに服も泥まみれになります。
私は前回の記事のように
カッターで皮に水平に1cm程度傷をつけて
蹴って収穫します。
(ある程度伸びたタケノコ15~20cm以上の場合に有効な方法です)
*****
■ 硬い部分を知る
タケノコが大きく育った場合
内部のフシが育ち始めて
固い部分(可食部が減る)ことがあります。
タケノコが小さな場合
フシはこのように水平方向ですが
地上40cm以上に大きく育つとフシの内部の隔壁がお椀のように丸くなり
固く美味しくない場合があります 「全長50cm~1m」以上になりますと
さらに可食部を取り出す手間がかかります。
タケノコが成長しすぎると根元の方のフシの間隔が広がって
フシに色がつき始めます。
孟宗竹の場合 フシとフシの距離が3-4cmまで広がったり
内部の隔壁が分厚くなったりしたら
ここが固く食べにくい場合があります。
20分以上茹でれば柔らかくなりますが・・・
隔壁が気になる方は
4方向に切ってから指で曲げますと
隔壁は簡単に折れますから
固そうな場合は隔壁だけ折りましょう。
ぽきんと簡単に折れますよ。
また、隔壁が極端に硬い場合は
輪切りで隔壁とフシだけ切り捨てます。
(可食部分以外を切り離す)
↑の写真で 右の部分は捨てて
左側は柔らかくて食べられます。
↓ さすがにこの部分は 捨てるしかありません。
とても可食は無理だと思います。
(パンダなら食べられるかも・・・)
フシを取り除けば少し緑っぽいですが
煮ると下のように黄色くなります。
↓ 薄い黄緑は黄色になって美味しそうですね。
煮るとこんな感じ。
隔壁、フシは固くて不味いですが
フシを取り去った輪の部分は地上1m近くの位置でも食べられます。
(私はこの部分が美味しくて好きです)
柔らかそうでも フシ以外の場所が
濃い緑色 の場合は食べるのはやめましょう。
青臭かったり 繊維がキツかったりして美味しくないです。
また竹が育つとともに内部の糖度が下がります。
竹が自分の育つ過程で糖分を消費するので
「甘味」は減る方向になります。 甘い味が好みの方は
味付け時に少しだけ砂糖を多めに入れると良いかもしれません。
まあ 私のように苦い(えぐみの好きな方は)
かなり無理が効きますが、苦い味が好みではない場合
先端部しか食べないか、大きく育った地上60cm越えの
タケノコは上部のみ食べるか避けた方が良いでしょう。
*****
■ アク抜きのために最初に煮る
アク抜きは 収穫後に1日以上経過したりした場合に
煮こぼす回数を増やす、水を多めにして茹でるなど
少し工夫がいるかもしれません。
水で煮て
浮いた泡をしゃくって捨てます。
初めてタケノコに挑戦する方は 新しい またはきれいなアルミ鍋は
使わないほうが良いですね。(アク=シュウ酸)がこびりついて
アルミの上面に張り付きます・・・なかなか取れない。
ステンレス鍋かホーロー鍋ですと
汚れにくい(アクが鍋を傷めにくい)ですね。
タケノコを煮る(アク抜き]をする場合
皮ごと煮る方がいらっしゃいますが
皮にはアクはありませんし
逆に皮がありますと
アクが十分に取り出せません。
私は皮を全部剥いて
細かく切り、少し水に漬けておいて(10-30分くらい)
一度、最初の水は捨てて
新しい水に変えてアク取りを始めます。
鍋や食材が汚れますので糠は使わないか
わずかな重層を加えるか普通の水で十分と思います。
(輪切り方向を短くするとアクは抜けやすいです
縦切り方向ですとアクは繊維方向には抜けないので
先端部を除いて輪切り方向で2-3cmに切りましょう)
煮ていて泡を取り続け
泡が出なくなったら(10-20分程度)
もう十分にアクは抜けています。
鍋の蓋は外して煮ましょう。
どんなに弱火でも僅かなアクのせいで吹きこぼれます。
一度、湯を捨てて
今度は味付けのために再度煮ましょう。
最初から醤油で煮ますと醤油の香りが抜けるので
先に塩を少し入れて最終段階に醤油とかつおだしを入れて
味を調えましょう。
*****
苦みが強い場合はタケノコご飯に向きませんから
調理素材やおつまみなどが良いですね。
炊飯器で炊くたけのこご飯は
水煮のパックのほうが美味しいと私は思うのです。
苦さを感じる場合は酒のつまみ 醤油煮
私はごま油やラー油で辛い味のメンマ風とか
野菜炒め用の具に使っています。
てんぷらも良いですね。
*****
タケノコ採取 あるある
私がタケノコを採取していて意外なことに気付きました。
● タケノコを取ると ハエが集まってくる・・・???
別に腐敗臭がある訳でもないのに
掘った(折った)場所にガンガン ハエが集まって来ます。
また、皮をむいた場所にも・・・
捨て忘れたタケノコの皮にウジもいっぱい湧きます。
邪魔なタケノコの皮は天気が良ければ
草むらなどに放置すると2-3日でカサカサに乾いて
自然に還元します。
● 新鮮なタケノコ(掘りたて)の竹には産毛がいっぱい生えています。
うっかり服につくと茶色の粉のような色がつきます。
(八百屋 スーパーで売っているものには無いですね)
● 新鮮なタケノコは皮がぴったりと張り付いています。
バリバリ剥くのは結構大変ですね。
● 摂れたてのタケノコは水が大量に流れ出します。
宅配にする場合、漏水対策をしませんと他の荷物を
濡らしてしまいます。
*****
あと・・・繰り返しですが
アク抜きで、スーパーで売っているものには「糠(ヌカ)」
がついてきます。 これ・・・あまり使わない方が良いですね。
私は糠は使いません・・・鍋が汚れて大変なことになりますし
付属してきたくらいの量ではアクは取れません。
アクがきになる場合は切って重層を溶かした水に30分ほどつけこんで
ゆでる前にまた新しい水に替えます・・・こっちが個人的に好きです。
育ちすぎたタケノコの場合 この回数をもう一度追加するほうが
良いと私は思います。(アクをもう一度流す)
では美味しいタケノコ料理をお楽しみくださいね。