火曜日の夜に放送された、

NHK総合テレビ 

事件の涙 

「何が彼女を追いつめたのか~ある自主避難者の死~」

を観ました。

 

ひとりの母親が原発事故の後に子供を守るために

福島から自主避難したのですが、

6年前に自ら命を絶ってしまった話でした。

 

4人家族が住んでいたところは郡山で避難区域ではなかったので

自主避難することになったのですが、

夫の同意を受けられずに娘さんと避難生活を始め、

その後は息子さんが高校進学のために上京することで3人と1人の生活となり、

家族ばバラバラになってしまったという。

 

生活費を稼いだり、住むところの確保も難航しながら、

彼女は子供たちを不幸にしないために、

ダブルワーク、トリプルワークをし、

体調を崩してうつ病にもなってしまいます。

そして自ら命を絶ってしまうのですが・・・。

 

番組を観た後にSNSをチェックしてみたら、

どうやらちょっと事実が述べられていない部分があったようでした。

『国から見捨てられ命を絶った、とある「母子避難者」の悲劇』

 

それは、

夫からの罵倒と暴力があったのと、生活費が減らされたのではなく止められた事。

東電の賠償金も夫からほとんど渡されなかった事。

自主避難したあとに力になってくれて心の支えだった

実父と実母が相次いで亡くなってしまった事。

 

味方になってくれるはずの夫が同じ方向を向いていないうえに

暴力や仕送りが減ってしまって、離婚の話も出ていた中で

どんな思いで避難生活をしていたのかと思うと

胸が痛くなります。

夫は、子供を守りたいという気持ちがあったのだろうか?

最後に彼女が夫に

「大事なものがちょっと違った」

と話したそうですが、夫が守りたかったものは何だったんだろう?

自営の仕事?家のローンを払う事?

 

夫に取材をするということから、

そういった事実は放送しないでほしいとたぶん言われたのでしょうが、

心の支えになるはずの夫からの仕打ちが

彼女を追い詰める大きな要素になったのは否定できないって思いました。

 

番組のタイトルに「「何が彼女を追いつめたのか~」とあるのですから、

その部分もちゃんと放送するべきではないかと思ってしまいました。

この番組は好きなので、今回はちょっとがっかりさせられました。