以前紹介した、何時行っても席の空いてる美味しい店「小背楼」が閉店しました;
もともと「小背楼ホテル」というビジネスホテル?のレストランという感じだったのですが、改装してホテルの客室になるようです。。
まあ、何時行っても客は2・3組で「よくつぶれないな~」という状況だったので当然と言えば当然ですが。
アテンドに使える穴場スポットが1つ無くなり、かなりショックです;;

前回(といっても何カ月も前になってしまいましたが)中国人は生たまごを食べない。
と言う記事を書きましたが、この日本と中国の食習慣の違いを考える事は中国で外食を経営するうえで非常に大事なことだと僕は考えています。
しかし、北京で外食を経営している企業・オーナーはほとんどと言っていよいほどこの点を考慮していない。

前回「生卵」と書きましたが、生どころか半熟ふわふわトロトロのオムレツすら嫌がられます。
実際日系の某レストランで中国人客から「火が通ってない」とクレームがきたそうです。
要は

「中国人は火が通ってない物は食べない」

ってことです。
たまごだけでなく、ステーキの焼き具合もほとんどの中国人は「ウエルダン」を指定します。
僕から見ればせっかくの美味しいお肉をわざわざ不味くしてもったいない。というところですが仕方ありません。そういう人たちなんです。それを「レアの方が美味しいから」と無理やり食べさせても単に親切の押し売りになってしまいます。

そういう違いを無視してローカルスタッフの意見も聞かず自分のこだわりだけで店を開き「客が来ない」「売れない」と嘆く。
んでちょこっとアドバイスしてみると「うちはそういう店じゃないんで」とか「うちは~なんで」とか言い訳かましてくる。。
まあ、「勝手にこだわって勝手につぶれてくれ」って感じです。

これから中国・北京に出店しようと考えてる方。当然現地スタッフを雇うはずですから先ず、現地スタッフにいろいろ聞いてください。何が好きで何が嫌いか、どんなものを食べたくてどんなものは食べたくないか。

これって基本中の基本だと思うんですけど。







先日取引先のメーカーさんから聞いた話。

なんでも九州の有名な鶏卵業者がどこぞのコンサルタントに
「中国では生で食べられる卵がないから中国で養鶏所作ったら儲かりまっせ」
といわれ山東省に養鶏所を作ったそうな。。。

あほか!

 中国人は生卵食べません! 寿司が好きで刺身OKな中国人でも生卵は嫌がります。

 生で食べられる卵もあります。山ほど。ただ中国人は生卵を食べないのでわざわざ「生食可」と表示しないだけです。

 中国に鶏卵業者がどれだけあるか知ってますか? ちなみに中国の鶏卵生産量は年間2500万㌧で日本のおよそ10倍。 少ない日本人向けに生食を売りにしている業者もすでに4社あります。

そのどこぞのコンサルタントつれてきなさい。正座させて丸1日説教します。
本当にちょっと中国ビジネスかじっただけで中国人の生活習慣も知らないバカコンサルタントが多くて困ります。。
(って僕は別に困りませんが。困っている人の話をよく聞くので)

やれやれです。






寒いので引き続き火鍋屋紹介

今年9月にオープンした日系火鍋屋【富山海】

しゃぶしゃぶ食べ放題が売り。
108元・128元・148元の3コースあり、148には黒毛和牛がつく。
鍋スープが「すき焼き」や「塩」等8種類から選べ、つけダレにローカル火鍋屋にはない「ポン酢」があるのがうれしい。
野菜やキノコ類はブッフェ形式で肉はセットでドンときてそのセットを食べきるとお代わりができるシステム。
このお肉セットが曲者です。
148元のセットを頼むと「鶏」「豚」「羊」「牛」「黒毛牛」の5種類7品がきます。
せっかくなので「黒毛牛」をたくさん食べて元を取りたいたいところ。しかしお代わりをするには先にこのセットを片づけなければならない。。
はっきり言ってこの7品食べきるだけで大変です。野菜なんて食ってられません。
「鶏」とか「豚」なんていらないっすよ。別に食べ放題じゃなくていいから「黒毛牛」単品でくれと。。

日本人的には鍋スープが日本人向けで148元はそれほど高くないのかもしれないが、【海底労】や【T6】等のローカル火鍋チェーンならどんなに腹いっぱい食べても一人100元でおつりがくるしメニューも豊富。
150元ならちょっとした日本料理屋の食べ放題で鍋も寿司も食える。
また、鍋スープの種類を売りにしているためか鍋が一人用の固形燃料のやつ。
僕としてはどうもこの一人用鍋をみると安い火鍋屋のイメージが強い。それにやはり鍋は大きい鍋でみんなでつつくのが基本でしょ。

開店前に店の人が「日本人向けの商売はしない」と言っていたらしいが、どう見ても日本人向け。というか日本人しか行かないと思われる。店の立地といい、店の雰囲気といい、価格帯やメニュー構成といい、どれをとってもローカル中国人を意識してるとは思えない。まさか欧米系を意識してるのか?(ないないw)

「火鍋食べ放題」という部分で目新しさは感じますが、それ以外の部分では特にこれといった物もなくすごく中途半端な印象です。

前述しましたが、「鶏」「豚」はいりません。





最高気温がマイナスに突入し、いよいよ本格的な冬到来の北京
という事で前回に引き続き火鍋屋のご紹介。


【海底捞】(haidilao)
北京に13店舗を始め全国に48店舗を展開する火鍋チェーン。欧米人が観光バスで乗りつけてくる程の人気店。しかも24時間営業。
味.価格とも標準的だが前回の【小背楼】と正反対にサービスレベルの高さで評判がよい。


先ず、どこのお店も並ばなければならないが、席が空くのを待ってる間待合室的な空間があり、そこで軽いつまみが出てきたり、トランプをくれたりして待っている時間を長く感じさせない工夫をしている。(僕としては待合室を作る空間があるならその分席を増やせとおもうのだが。。)
そして席に着くと先ずエプロンをくれる。

さらにめがね拭き(眼鏡屋でくれるようなちゃんとしたやつ)

・携帯電話を入れるビニール袋(汁が飛んでも平気なように)

・髪を束ねるためのゴム

が自動的に出てくる。(エプロンは普通だがめがね拭きをくれる店はなかなか無いです。)
トイレも非常に綺麗。用を足した後お兄ちゃんがタオルをくれる。(KTVみたいに肩揉んだり、チップくれとか言ったりはしませんw)
当日誕生日の人がいるとケーキやらフルーツをサービスしてくれ従業員が「ハッピーバースデー」を合唱してくれたりもしてちょっと恥ずかしいw
雨の日には傘も貸してくれる。
と、日本並に細かいところに気を使ってくれる店です。


鍋の付けダレは胡麻や醤油等十数種類が店の一角に置いてあり、自分で好きなように調合できる。

最後の〆でうどんを頼むと生地を持ったお兄ちゃんがやってきて目の前で踊りながら面を伸ばすパフォーマンスをしてくれる。(たまに切れて飛んでったりトイレに行く客とぶつかったりするのはご愛嬌)このうどんパフォーマンスだけかと思いきや結構美味かったりする。
お兄ちゃんに聞いてみたところ、3交代制で1日大体200回くらい踊るそうです。


非常に経営の上手な店だと思います。
ちなみに2009年度の売上は10億元だそうです。。
でも僕は待つのが大嫌いなのでついつい【小背楼】へ行ってしまいます。。


http://www.haidilao.com/