福岡ぐりむ療育とピアノと学習の教室です。別ブログやXの過去記事にコメントを加筆して書いていっています。
2020年のポストです。
ポストの生徒さんは県外から通ってくださいました。
意気消沈して一緒にご実家に連れて戻られて、
「ピアノ弾きたいな・・」とつぶやいた言葉に、
お母さんが懸命に ぐりさんの教室を探してくださっての出会いです。
「先生なら、きっとこの子のことをわかってくれると思って」
お電話越しに、そうおっしゃってくださったお母さんです。
ようこそ、街のピアノ教室へ。
親御さんのお子さんへの想いには頭が下がるばかりです。
教育に熱心なご家庭で、小学校からの塾通い、そして有名な私立中高一貫校に入学なさっての全寮生活。
しかし、その間も「なんかおかしい・・何かがおかしい」という疑念を抱き続けていらしたとおっしゃるお母さんでした。
生徒さんは「みんなが思うようなネトゲ廃人というわけではなく笑、コンビニに買い物とかは行ってましたよ」と、明るくおっしゃっていましたが、
それでも、最初のうちはピアノの前で頭を抱え込んで動けない日も続き、レッスンに来てくださるだけでもどんなに奮い立たせてくれたのだろうと胸を痛めておりました。
専門学校に入学なさったのですが、最初の頃は学校に馴染めず辛かったことと思います。
周りの人や、ひいては先生まで、自分の知識や能力では当たり前のこととのギャップの大きさに困惑の連続だと話しておいででした。
レッスンの回を重ねるうちに、次第に自分を取り戻していかれ、
学校でも行事などを通して先生や友達から教えて欲しいと頼られたりで会話を交わすことが増え、戸惑いは感じつつも笑顔がみられるようになり、声をあげて笑ってくれた日にはホッと一安心したことを覚えています。
不思議なことは、いままでにたくさん経験があります。
音楽のチカラ
ピアノってすごいね
2年間のうちで、ホームステイや海外スクーリングの機会があるとのことで、ぐりさんは暑苦しくも背中を押させて頂きました。
これまでもお辛いことの連続だったでしょうが、これからの人生、この先も幾多の困難があることでしょう。
苦しい時に、学歴のことで自分を責めたり卑屈になったりなんて、してもらいたくないな。
海外で見聞を広めることは、きっとこの先、自信につながるいい経験になると思ったのです。
そして、
案の定、目を輝かせて帰国。笑
ゲームの会社に就職なさると上京していかれました。
いろいろあったけど、とりあえずは めでたしめでたしなストーリー。
現実のところ、子どもの生徒さんたちでは、玄関のドアを開けた瞬間に
あ・・
と思う程、ほんの数日でガラッと顔つきが変わっていることがあります。
目が座り、シラケた態度、小刻みに揺れる体、もちろんパフォーマンスの低下と抜け落ち。
もうドン引きするほどです。
お母さん、コレ気づかんのかな?と逆に心配するほど。
で、これを周期的に何度も何度も繰り返すことも特徴です。
ゲームや動画、ネットから習得できることのメリットは多く、反対はしていません。むしろ使えた方がいいとさえ考えています。
触れるコンテンツの問題なのかな。
ゲームや動画に限らず、お出かけが続いたり、見聞きしたもの触れたものに影響を受けやすく、そのことで頭がいっぱいになって同じ状態になったりもしますね。
発達障害に○○がいい と、やらせているというお子さんも、ぐりさんが感じる実際のところのその効果は 謎
IQや特性から切り取るところや受け取り方の独自性もあって、遊んでおしまい。
結局は、親御さんが身につけさせたいと望むような関わり方は難しいのかもしれませんね。
だったら、もう終わっているのかって話ではなく、
その独自性をみつけて、活かしていけるようにと考えています。
それがレッスン。
一般的な療育といわれているところとは、趣旨も指導内容も全然異なります。
レッスンが進むにつれて、
あぁ、この子は図形にセンスあるなーとか、
ユニークな表現するなーとか、
耳コピー素晴らしいなーとか、
いろいろ才能に気づくんだけど。
まず、そこまでもっていくのも大変ですし、親御さんには伝わりにくいのですがね。
ぐりさんは本気だからさ。
独自性があるからこそ、他との区別ができて強みになると考えています。
でもやっぱり、成績に目が向くよね。
それでもいい、細く長く、無駄なことなんてやっていません。
続けた先に道は広がります。
伸びろーっ