福岡ぐりむ療育とピアノと学習の教室です。別ブログやXの過去記事にコメントを加筆して書いていっています。
2017年頃のポストです。
4年生の時に中学受験を目指した学習塾についていけず、お越しくださる運びとなりました。
幼少期にあまり手がかからず、学習もソコソコだったため見過ごされたタイプによくある話ですね。
この年齢でよかった。
大学を出て、社会人になってから気づかれる方も本当にたくさんいらっしゃるのですから全然早い。
それまで特に何もなく過ごしてこられた日々。
それが、当たり前のように思っていた塾で思いがけずついていけないことが判明し、ご家庭でも問題集などに取り組んでみられても『これはなにかがちがう』とお感じになっただけでなく、お互いにギスギスして関係が悪化するばかりだったようです。
でも誰にでも話せることでもないし、かといって相談する人もわからない。
「先生、ものすごく探しました」
と、堰を切ったように涙があふれるお母さんでした。感謝
ようこそ まちのピアノ教室へ。
仰天な漢字を書いていましたし、斜め上をいく独自の解釈と過度な不器用さに
「そのうちできるようになるだろうと思っていました・・」
そのショックは計り知れません。
学校や一般的な習い事でわからないし、指摘されることはないであろう、ぐりさんのみているポイントに驚かれ、それまでの点と点がつながり、ご自身のことを責めるお母さんです。
決してお母さんのせいではありません。
こうして行動をおこしてくださり、お会いすることができたのですから。
とても素晴らしいお母さんです。
ちょっと学年よりはさかのぼって、でもプライドを傷つけないように「できる、できる」を繰り返しながらの特性の洗い出しと機能訓練、そしてピアノ。
学校には行けない時期もあったり、お休みしがちでしたが、適当適度にフワっとこなしながらレッスン1本に集中してくださいました。
「もう、宇宙人。何考えているのかまったくわからない」
思春期と重なり そうおっしゃりながらも、少しずつお子さんへの理解が深まり、元気を取り戻していかれるお母さんの笑顔に安心したことを覚えています。
親子が少し距離を置くことは大切だなと感じます。
レッスンの経過とともに、それまで取っ散らかっていた生徒さんのエネルギーが整理されてきて、生徒さんの顔つきはもちろん、話す言葉に変化を感じていきました。
それまでの自分を振り返って、最初の頃の自分はどうだったか、お母さんに対する気持ちの変化、いまの自分、これからの自分と飾らない素直な自分の言葉で話してくれることが増えました。
反抗期にも片足突っ込んでいる時期、今日は『そんな日』なのね、ということもありましたが、そこまでこじれずに上手くやり過ごせたように思います。
何がスゴイって、お母さんがレッスンに全振りしてくださったこと。
学齢が上がってのスタートは、なかなか勇気がいります。
でも、結局はそれが一番近道だったと、後にお母さんにありがたいお言葉を頂戴し、感謝いたしております。
中学3年からレッスンのペースを落とさずに塾との併用で、見事無事に公立高校に合格を果たしています。
高校生になった現在もレッスンが生活の1つに組み込まれていて続けてくださっています。
親御さんには感謝の言葉もありません。
ぐりさんの教室は、あまり真似できないようなスタイルの生徒さんが多く、SNSに書くことをためらわれます。
受け取り方は人それぞれで、ご理解の深いご家庭は本当に熱心に取り組んでくださり具現化なさっていかれるからです。
レッスンは新しい価値観やエネルギーに触れる場でもあると考えています。
一般的な習い事、そして問題集やネットの画面越しには得られないものがあります。
整ってくれば、それらにも挑戦する楽しさがわかり、身につけさせたいと望まれることを習得できるようになります。
そしたら、また歩き出せる日がきます。いや小走り、走り出すかも笑
どのお子さんにも、よりよい選択肢がみつかりますように。
伸びろーっ