読書Review
「NHK大河ドラマ・ストーリー 新選組! 後編(NHK出版)」
2004年NHK大河ドラマのドラマガイドである。
現在、「燃えよ剣(司馬遼太郎著)」を読んでおり、新撰組の知識を頭に戻すために久々手に取った。
この作品は三谷幸喜作品であり、史実にない脚色が多いが、充分に愉しめた。恐らく、歴代の大河で私の中ではベスト3に入るだろう。
三谷氏がこの作品で工夫したという、以下の裏話が面白かった。
・「新選組!」は、9人(近藤・土方・沖田・山南・井上・永倉・藤堂・原田・斎藤)の群像劇であるので、それぞれの立場になって脚本を9回読み返している。視聴者の方にもオンエアを9回見直すことをお勧めしたい。
→なるほど、それ故9人ぞれぞれのドラマが同時進行するような躍動感ある作品が書けたのだ。小説の創作を目指す人に対して良いヒントになりそうだ。登場人物が多いと、心理描写などが特定のキャラクターに偏り過ぎて空虚な感が拭えない。北方水滸伝などがそうだった。この手法は三谷氏らしい工夫である。
・池田屋事件の後に幕府から報奨金が出るんですが、隊士によって貰った金額が違うんですね。そこでふと思ったのは、この金額の差は誰が考えたんだろうと。それをやるとしたら土方だろうし、差を付けて分配したら絶対に文句を言う奴も出てくるはず。そこから、土方と山南・永倉の対立構造を思いつき、それを永倉の反乱と山南の脱走につなげていく。
→確かに、「燃えよ剣」などを読んでいても報奨金分配のくだりは出てこない。人間の目の色が最も変わる「カネ」に目を付けて対立構造を創り出すとは、これまたにくい演出。ドラマでも山南の脱走が絶妙なほど流れるようなストーリー展開だった。
最後に、一般常識かもしれないが、私が興味深かったトリビアをひとつ。
・蛤御門の名前の由来は、天明の大火(1788年1月30日)の際、それまで閉じられていた門が初めて開放されたので、焼けて口を開ける蛤に例えられたためである。
→なるほど、それで「ハマグリ」か(笑)。
新選組! 後編 (NHK大河ドラマ・ストーリー)
著者:NHK出版
NHK出版(2004-06-26)
おすすめ度:
販売元:Amazon.co.jp
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「NHK大河ドラマ・ストーリー 新選組! 後編(NHK出版)」
2004年NHK大河ドラマのドラマガイドである。
現在、「燃えよ剣(司馬遼太郎著)」を読んでおり、新撰組の知識を頭に戻すために久々手に取った。
この作品は三谷幸喜作品であり、史実にない脚色が多いが、充分に愉しめた。恐らく、歴代の大河で私の中ではベスト3に入るだろう。
三谷氏がこの作品で工夫したという、以下の裏話が面白かった。
・「新選組!」は、9人(近藤・土方・沖田・山南・井上・永倉・藤堂・原田・斎藤)の群像劇であるので、それぞれの立場になって脚本を9回読み返している。視聴者の方にもオンエアを9回見直すことをお勧めしたい。
→なるほど、それ故9人ぞれぞれのドラマが同時進行するような躍動感ある作品が書けたのだ。小説の創作を目指す人に対して良いヒントになりそうだ。登場人物が多いと、心理描写などが特定のキャラクターに偏り過ぎて空虚な感が拭えない。北方水滸伝などがそうだった。この手法は三谷氏らしい工夫である。
・池田屋事件の後に幕府から報奨金が出るんですが、隊士によって貰った金額が違うんですね。そこでふと思ったのは、この金額の差は誰が考えたんだろうと。それをやるとしたら土方だろうし、差を付けて分配したら絶対に文句を言う奴も出てくるはず。そこから、土方と山南・永倉の対立構造を思いつき、それを永倉の反乱と山南の脱走につなげていく。
→確かに、「燃えよ剣」などを読んでいても報奨金分配のくだりは出てこない。人間の目の色が最も変わる「カネ」に目を付けて対立構造を創り出すとは、これまたにくい演出。ドラマでも山南の脱走が絶妙なほど流れるようなストーリー展開だった。
最後に、一般常識かもしれないが、私が興味深かったトリビアをひとつ。
・蛤御門の名前の由来は、天明の大火(1788年1月30日)の際、それまで閉じられていた門が初めて開放されたので、焼けて口を開ける蛤に例えられたためである。
→なるほど、それで「ハマグリ」か(笑)。
新選組! 後編 (NHK大河ドラマ・ストーリー)著者:NHK出版
NHK出版(2004-06-26)
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