「みぞれ(重松清著)」読了。
重松清作品は2015年度に幾つか読んだのだが、久しぶり手にとってみた。私にとって重松清作品の最高傑作は「とんび」なのだが、まだ見ぬ傑作に出会うことを期待して。
こちらは短編集。
「ひたむきな人生を暖かなまなざしでとらえた11の物語。」
という紹介がなされているとおり、どれも身近な舞台で色々と感情移入をしてしまった。
せっかちな夫にうんざりする妻の心情を吐露する「電光セッカチ」は自分にも身に覚えがある気がするし
どちらかがリストラされる岐路に立たされた40歳の同期社員二人を描いた「メグちゃん危機一髪」は世代が近いだけに他人事とは思えないし
晩年を迎えた父親に複雑な思いを抱く「みぞれ」はやはり今から老いていく父親を持つ息子として他人事とは思えない
どれもお気楽なハッピーエンドではなく、やりきれない思いで締めくくるものの、暗い記文にさせないのは重松清らしさ、ということか。

