DVD「なぜ君は絶望と闘えたのか」鑑賞。

門田隆将の著書『なぜ君は絶望と闘えたのか 本村洋の3300日』を原作としたフィクションのテレビドラマ(WOWOWで2010年9月25日と9月26日に2夜連続で放送)をDVD化したものである。
1999年に山口県光市で起きた光市母子殺害事件を追っていた記者、門田隆将の記録をもとに、何度も挫折を繰り返し絶望の淵に立たされながらも周りの支えにより、闘い続けた遺族をフィクションで描いたヒューマンストーリー。
悲しみと憤り、そして感動が混在した作品であり、観る価値は充分にある。特に私と被害者遺族とは、妻と娘1人という点で被る。もし被害者遺族が自分だったら、と考えるとゾッとするし、やりきれない。
しかしこの男性、タイトルどおり、絶望の淵に立たされながらも、よく戦い抜いたと思う。尊敬する。何度も挫折しながら、苦しみもがき、ようやく手にした勝利。ひとえに、信念を曲げず、ブレなかったお陰だろう。
ちなみにこの勝利の内容とは、「加害者の死刑」。死刑については賛否両論あるが、犯罪抑止力のためにも死刑是認というのが私の持論。「加害者には死をもって償ってもらう」と主張する被害者遺族男性と同じである。
被害者よりも加害者の人権を守ろうとする日本の法は不備としか言いようがない。本末転倒だろうと。
作品中、被害者の会所属の弁護士から、こんなことが説明されていた。
「加害者が逮捕に際して負傷した場合、全額国が負担し、警察が逮捕後勾留まで48時間以内に使った医療費の1年の合計は1億1千万円。片や被害者には全く補償がなされない不条理。」
おかしくないか…?

また、作品を観ていて腹立たしさを覚えるシーンが多数。

一番腹が立ったのは、人権派弁護士と称する加害者側弁護団。
「強姦目的ではなく、優しくしてもらいたいという甘えの気持ちで抱きついた」「(乳児を殺そうとしたのではなく)泣き止ますために首に蝶々結びしただけ」「乳児を押し入れに入れたのは(漫画の登場人物である)ドラえもんに助けてもらおうと思ったから」「死後に姦淫をしたのは小説『魔界転生』に復活の儀式と書いてあったから」
など、という詭弁。いったい、どこからそんな空想じみた論理を持ってきたんだというレベルのもの。橋下徹弁護士(当時)の懲戒請求事件として社会問題になったのが2007年なので、記憶に新しいことであるが。
人権派というよりも、単に勝訴率を上げたい弁護士のエゴそのものであり、観ていて本当に改めて腹が立った。その弁護団に対し、マスコミや世論が大ブーイングを起こしたのだが、まだまだ日本のマスコミや世論も捨てたもんじゃないな、と思った。
そんな詭弁に惑わされず、差戻しを命じた最高裁判事には喝采を送りたい。そして、諦めることなく死刑を求刑し続けた検察官にも同様。

最後に、私が最も感動したシーンについて。

被害者が会社に迷惑をかけるとして退職願を提出した時、上司が引き留めたシーン。
「労働も納税もしない人間が社会に訴えても、それは負け犬の遠吠えだ。町田くん、君は社会人たりなさい!君がここにいる限り、我々は君を守ることが出来るんだ。」
感動して何度も何度もリピート再生してしまった。連日、マスコミが会社に押しかけ、大変な思いを味わっている上司の発言である。佐藤B作が演じていたが、物凄く温かみを感じさせてくれた。
主人公である記者を演じた江口洋介、被害者遺族男性を演じた眞島秀和も最高に良い演技を見せてくれた。
そして、当たり前だと思っていた、家族で普通に過ごせる幸せを再度認識出来た。

なぜ君は絶望と闘えたのか【DVD】
江口洋介
TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)
2011-10-21



最近、こってり系のランチが続いたので、今日は丸亀製麺のかけうどん&とり天。あっさりと、でも多少は腹持ちいいものを食べようと思うと、この組み合わせが一番なのだ。
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