「プロレス 仮面の告白(別冊宝島)」読了。[画像:4c514656-s.jpg]

一昨日に引き続きこのシリーズ。こういうコアな本が好きな私。

本書は今年の1月に刊行されたものであり、新日本プロレスが業界の一人勝ちをして突っ走っている現在進行形を論じたものである。

従って、プラスの傾向の表裏一体な内容別ばかりだった。もっとも、表紙に書いてあるように、主題はノアの燦々たる有様を斬ったもの。が、もう鈴木軍が引き上げさせられ、ビッグマッチの興業が打てない不毛地帯のノアが解散するのは時間の問題なので、今回は触れないでおこう。

さて、新日本プロレスの表裏一体と書いた。私なりに解釈して2つあると思う。

一つ目は選手層が厚くなったことによるベテラン勢の扱い。
二つ目は試合内容が高度化したことによる選手への負担。

一つ目は明らかだろう。2000年代を支えた第三世代以上の選手は、ドーム大会では第0試合の8人タッグやバトルロイヤルの一員。中西学など、久しくシングルマッチをしていない。

本書ではこの問題を取り上げて、報われない選手達の独立や退団→移籍を報じていたが、実に馬鹿馬鹿しい。

今さら第三世代以上の選手が独立や移籍などするわけがないではないか。こうしたムーブメントは若い世代がするのであれば観る価値もあるが、今さらアラフィフの選手が独立して団体を立ち上げたとして誰が観に行く‥?例えば永田が東金プロレスを立ち上げても、新鮮さなど何もないではないか。プロレスやファッションのセンスはさておき、比較的クレバーな頭脳を持つ第三世代ならば、独立や移籍しても食えないのは火を見るより明らか。更に、第三世代は体力の衰えもあり、前座に甘んじていたり、あわよくば道場コーチに就任した方が楽で食いっぱぐれがないことは百も承知である。多少年俸が下がったとしても、それだけのパフォーマンスをしていないのだから無理もないと理解出来るはず。よって、一つ目は問題にならない。

深刻なのは二つ目。私も常々試合を観ていて思うのだが、年々過激になっている新日本プロレス。かなり危険な技が頻発しているのだ。今ではWWEに移籍した中邑真輔のボマイエ、後藤洋央紀の牛殺しなど、かねてから首への危険度が高いと危惧していたのだが、最近は特にその傾向が強い。例えばオカダカズチカvsケニーオメガなど何度ヒヤッとしたか分からない。これではたとえ名勝負と言われようとも、選手生命を確実に縮めてしまう。柴田勝頼や本間朋明が未だ長期療養中というのがよい証拠ではないか。あんなオカダカズチカvsケニーオメガのような過激な試合を頻発したら、ファンもそれに慣れてしまうし、確実性選手生命を短くしてしまう。本書に書いてあった。WWEは選手に30分も試合をさせなくても観客の満足度を得ていると。ジャンルが若干違うとはいえ、新日本プロレスも少しはWWEを見習うべきだと思う。プロレスはエンターテイメントであり、ファンはプロレスラーがリング禍にあうことを誰も望んでいないのだ。

この点に関しては言いたいことがたくさんあるので、また改めて述べようと思う。