5年前の部署メンバーで呑み会。北区柳原商店街の一角にある「とんかつ&居酒屋 ぶるどっく」にて。ぶるどっくは、昼間は「とんかつ屋さん」、夜は「居酒屋」として営業しており、総菜全般が美味しいお店である。このメンバーで昨年も来た。
今回も前回と同様、当時の支店長Tさん(現在は退職されて関連企業に勤務)が気の合う仲間を私含め3人お誘い頂いたものだ。昔のメンバーで集まり呑めるのは楽しい。話のネタは職場の人間関係のみだが、色々得るものはあった。
Tさんが全て御馳走していただいたにも関わらず、二次会にスナックへ行こうというTさんから3人とも上手く逃げてしまった。「蜘蛛の子を散らすように」とは正にこんな感じである(笑)。スナックに元部下を連れて行きたかったTさんの希望を叶えてあげられず申し訳ない。


画期的な判決が出された。
「県立奈良病院の産科医2人が、2004年、05年の当直勤務の時間外割増賃金など計約9200万円の支払いを県に求めた訴訟の判決で、奈良地裁(坂倉充信裁判長、異動のため一谷好文裁判長代読)は22日、当直を時間外労働と認め、計約1500万円の支払いを命じた。」というもの。
医師の当直が労働時間に当たるかどうか争われた訴訟は初めてである。今回のケースでは、当直1回につき2万円の手当を払うのみであった。当直に定額手当しか支払わない例は全国にあり、ほかの病院にも影響を与えるだろう。
判決は「産科医は待機時間も労働から離れていたとは言えず、当直開始から終了まで病院の指揮下にあった」と指摘し、当直は労働基準法上の時間外労働に当たり、割増賃金支払いの対象になるとして『現実に診療をした時間だけが労働時間』とする県側主張を退けた。
労働基準監督署の基準では、そもそも当直は「ほとんど労働する必要がなく、病室の巡回など、軽度で短時間の勤務」とされている。これを前提に、労基署は宿直は週1回、日直は月1回を限度に病院などに許可を出すが、実態は軽度で済まない。医師が当直日に忙しく働いたかどうか、勤務実態を調べて割増賃金を支払うことは多くの病院がしていない。
日本産科婦人科学会のまとめでは、大学病院に勤務する産婦人科医が病院に滞在する時間は月平均341時間、最長は505時間。過酷な労働環境を反映し、産婦人科医はここ10年で約1割も減少している。月平均341時間とは、単純に30日で割ると毎日11時間以上は病院で過ごすことである。これではプライベートな時間は勿論、睡眠時間や食事時間も満足に確保できないことになる。このような非人間的な生活を強いられるのが分かれば、産婦人科医を選択しない人が増えるのは容易に想像がつく。こうした背景から、妊婦の救急搬送の受け入れが拒否される問題が起こるのである。実際、私の妻も妊娠4ヶ月頃出産病院を探したが、実家の市内にある産婦人科は病院・クリニック含めて予約でいっぱいか、お産を止めてしまったりして全滅であった。何とか近隣市の良いクリニックの予約が出来て安堵しているが。
病院側(今回は奈良県側)の財政的な問題もあるだろう。故意的に産婦人科医を酷使し利益を搾取している訳ではないはずだ。根本的な対策としては、出産に関する医療制度を改革し、産科を標榜する病院の経営に優しい制度とすべきである。具体的には税制面での優遇や助成金の支給等が思いつくが、厚生労働省医政局はこうした財源確保のためには財務省主計局に予算要求しなければならない。
根本的な対策がなされないと、上記の判決は絵に描いた餅となってしまうだろう。