明日は日曜日分の振替休日を取るため、21時まで残業。この時期は、入社試験、賞与算定、本社への各種報告モノとかなり日程的にタイトである。年度末ほどではないが。昨年は人事初年度で訳が分からず進んでいった感じだが、今年は多少余裕もでき、自分のペースで仕事を進められるのが前進である。昨日・今日とよく頑張ったので明日はゆっくりと休もう。

「貧困ビジネス(門倉貴史著)」読了。
正に今現在の不況における貧困ビジネス(貧困層をターゲットにし、貧困からの脱却に資することなく貧困を固定化するビジネス)が描かれている。本書に紹介されている貧困ビジネスは、日雇派遣、多重派遣、偽装請負、闇金融、ゼロゼロ物件、名ばかり管理職など、貧困層を更なる困窮へと導くものである。本来は、貧困層にチャンスを与えるなど、貧困層からの脱却を促成するバングラディッシュのグラミン銀行などが在るべき理想の貧困層をターゲットにしたビジネスである。今のところ日本では各業者・業界の短期的な利益追求路線により、理想とは程遠い。

著者の定義によると貧困層とは「年収200万円以下のワーキングプア、短期(又は日雇)派遣労働者、生活保護受給者、ホームレス、ネットカフェ難民、多重債務者」と位置付けられており、これらに該当しない人たちは一見貧困ビジネスとは関係ないと思われるものの、魔の手は我々一般庶民全般に襲い掛かってきているのだ。
例えば、合法的貧困ビジネスとされるディスカウントストアや100円ショップ、ファストフードなどがそうである。社会全体に占める低所得者の割合が高まれば、低価格指向が強まり、高品質高価格の商品・サービスが売れなくなり、その代り低価格商品・サービスが主流となってしまう。低価格はコストを削減しているからこそ成立しており、コストを省いた分、商品・サービスの品質は劣化する。2008年1月に起こった中国産毒ギョーザ事件や、同年9月に起こったメラニン含有の中国産粉ミルク・菓子、同年10月の中国産冷凍インゲンの中毒事件などが正にそれである。今や小売業界では低価格路線が主流であり、我が家も食料品選びの際にはつい低価格商品に手を出してしまう。(さすがに昨年の一連の事件から、中国産は避けるようにしているが…。本書でも、工業用染料を混ぜたニセ唐辛子や、頭髪からアミノ酸を抽出した醤油など、想像を絶する中国産食料品が紹介されていた。)
危険なのは中国産のみではない。国内でも先日、カビが生えて食用に使用出来ない事故米を学校の給食や酒に使用していた事件が発覚した。
商品・サービスの安全性を無視した悪質な貧困ビジネスの横行を防ぐには、どうしても政府の介入・規制が必要になってくる。政府は、今以上に製造業者等の管理監督を徹底し、ルール違反の業者には厳罰を与えなければならない。
貧困ビジネス (幻冬舎新書)貧困ビジネス (幻冬舎新書)
著者:門倉 貴史
販売元:幻冬舎
発売日:2009-01
おすすめ度:4.5
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