「法律家のためのキャリア論 変わりはじめた弁護士・役人・学者の世界 (村上政博著)」読了。
東大法学部を卒業し、司法試験合格、弁護士、アメリカローファーム、公正取引委員会事務局(選考採用者)、横浜国立大学教授を経て現在は一橋大学大学院教授という超エリートの著者が描く法律家のキャリア本である。サブタイトルの弁護士、役人、学者のすべてを経験しておられるだけに説明も具体的で説得力がある。
私はもちろん法律家ではないものの、仕事の実務上、法律とは切っても切り離せないため興味本位で読んでみることにしたが中々面白い内容だった。もし、私が弁護士、役人、学者のどれか一つになれるとしたならば、迷うことなく学者(大学教授)を選ぶだろう。自身の専門分野を極められ、自らの主張を訴える論文を世に発表でき、講義が出来るという仕事内容は私にとって非常に魅力的なのだ。しかしまともに大学教員になろうとしても、ポストは極めて少なく、そもそも私は大学院を出ていないので儚い夢である。象牙の塔に籠った生活をしてみたいものであるが…。

本書では法律家のみに限定されない、職業人としてのキャリア形成論がふんだんに語られているが、私を惹き付けたセンテンスを一点抜粋してみたい。

・職業人としての最盛期は意外と短く、しかるべき業績を上げ、その世界で認められるためには、少なくとも10~15年間に及ぶ継続した努力が必要であることから逆算して、30~35歳頃に、自分が一生をかける職業を見出し、その第一歩を踏み出していないと、その職業で成功することは難しくなる。要するに各人にとって職業選択における試行錯誤が許される限界年齢は35歳前後と言えよう。

→まさに現在の私である。正直、特に強い希望があって現在の仕事に就いたわけではなく、仕事内容に疑問を感じることは少なくないものの、やり甲斐や魅力も相当にあるわけで、まずは自分に与えられた仕事に全力で取り組み、確たる実績を作っていこうと思う。体力及び気力が充実している今、しっかりと腰を据えて仕事に取り組むことが、自身の今後のキャリアや家族のためならず、社会に貢献していくことになるのだろう。
法律家のためのキャリア論 変わりはじめた弁護士・役人・学者の世界 (PHP新書)法律家のためのキャリア論 変わりはじめた弁護士・役人・学者の世界 (PHP新書)
著者:村上 政博
販売元:PHP研究所
発売日:2005-11-16
おすすめ度:3.0
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