声は更に酷くなり、完全にハスキーボイス。電話や来客は上司にお願いするも、私宛にかかってきた電話には出ねばならないし、最低限声を発しなければならない。

幸い、本日は午後から港Officeに出張(脊椎の専門医に意見を伺うため)なので、声を発する必要性が抑えられて良かった。そして、直帰をさせていただいたので、早目に帰宅して休養出来た。

「『持たない!』生き方(米山公啓著)」読了。

タイトルに惹かれて、半月前の退院後に読み始めた。

ここ数年、まさに私自身「持たない生き方」を意識している。

かつての私は、モノを集めることが大好きで、中々モノを棄てられない性格だった。書籍やCD、ビデオテープ、DVDを集めることに無上の喜びを感じていたし、少年時代には切手、学生時代には洋服をコレクションしたりしていた。また、将来は立派な家を建築して住みたいとも夢見た。

しかし、社会人になってからか、結婚してからか、時期は特定出来ないが、形あるモノへの執着が薄くなってしまった。

理由は分からない。
読書経験がそうさせたかもしれないし、人との出会いからかもしれない。

今は、形ないモノを大切にするようになってきた。人間関係であったり、読書経験であったり、思い出であったり。

こうしたモノは、火災や震災、盗難で消失したり奪われたりすることはない。自分の中で大切にしておけば、半永久的に生き続ける。

おりしも、3月11日に東北地方で大震災が起きた。家族との思い出が詰まった自宅が津波で跡形なく流されたり、新築したばかりの自宅が無残に倒壊してしまった方が多数おられるだろう。また、国の重要文化財や個人のコレクションなども数多く震災に奪われたことだろう。非常に心が痛む。

しかし、唯物論で考えれば、形あるモノは生成、発展、消滅の過程を繰り返すことが常である。消滅のタイミングが震災の影響だったというだけである。

失ったモノは取り返すことが困難であるし、それが固有物であれば不可能である。しかし、形ないモノは先に述べたように半永久的に生き続ける。  

どちらを大切にするかは、人それぞれの自由だが、私にとっては後者である。今般の大震災の映像をテレビで観て、更に強く感じた。

本書はどちらかというと、定年退職後の世代に向けたものであり、現在の私には少し先の内容だった。しかし、「持たない生き方」という価値観は同じであり、今後も意識していこうと再認識させてくれた。

「持たない!」生き方―気楽でシンプルな人生のススメ「持たない!」生き方―気楽でシンプルな人生のススメ
著者:米山 公啓
大和書房(2005-10)
販売元:Amazon.co.jp
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