「偉大な芸術家は、人間の置かれている状況がいかに脆いかを
きちんと思い出させてくれます。(中略)
結局、人間の身体はある意味でフィルターなんです。
ほかの特性も持っていますけれどね。」
フランシス・ベーコン


こんにちは。はぴヨガmasamiです。

今回のフランシス・ベーコン展は、「身体」をテーマに構成されていました。


そして、「ベーコン的な身体」をこんなふうに表現してありました。

飛ぶことはなく、骨格も輪郭もできる限り忘れて重力と親和的になろうとする身体。
なにかを物語るようで、ポイントからどんどん遠心的にずれていく身体。



人の身体を様々に歪ませていたり、人間と動物の間のように描かれていたりと、
とてもグロテスクで、心の闇の部分も感じさせるような作品でした。

ヨーガでも、内なる微細なエネルギーの表れが、
目に見えるかたちで一番粗雑化されたものが肉体であると考えます。
冒頭のベーコンの言葉にあるように、一種のフィルターであり、表現なのかもしれません。

そんな視点から、作品を通してベーコンに触れるような体験でした。


この身体観が、多くの現代舞踏家を刺激するようで、
ベーコンの作品以外にも、ベーコンにインスパイアされた
ヨーロッパや日本のダンサーの映像も紹介されていました。
(昔、大須にある七ツ寺共同スタジオというところで見た、全身白塗りの男の人の踊り、思い出すなぁ…。
 あと、寺山修司とか・・・。)




それに関連して、特設展で「身体表現の可能性」と題して、
「エゴンシーレ」などの作品も展示されています。

特設展では、フランク・ロイド・ライトや草間弥生なども展示されていました。
レストランでは、ライトデザインの食器を使ったスイーツセットのメニューもありましたよ。


ベーコンにインスパイアされたダンサーのひとり、ペータ・ヴェルツの言葉。
「動きの要因が、外的なのか内的なのか、はっきりとわかなくなっているのは、
ベーコンの描く身体にも見られる特徴です。」



わたしたちの動きはどうでしょう?


あなたの動きの要因は、外的なものですか?

それとも内的なものですか??