こんにちは、郡馬藤岡はりきゅう整体院のサイトウです。

 

今年は、例年よりも暖かい年明けでした。平均気温も高目で、その影響で梅の開花が早かった地域があるとニュースで伝えていました。しかし、一年で最も寒いと言われている大寒の期間(2024年は1月20日~2月3日まで)の辺りは、とても寒く感じましたね。2月5日には関東地方の平野部も雪が降りました。来週以降はまた暖かくなる予報が出ています。しかし、気温の上がり下がりが大きい為か、体調を崩している方が増加傾向というお話も聞こえてきました。やはり、大きな寒暖差は厄介ですね。また、今後も地域によっては大雪の可能性も指摘されているので、ご注意ください。

寒がっている女性のイラスト

この季節は、ユーラシア大陸から高気圧が日本に南下し、西高東低の冬型の気圧配置となります。天気予報で良く耳にしますね。この高気圧は「シベリア高気圧」と呼ばれています。シベリアの空気から出来ていて、冷たく乾いた風(北西風)を吹き出すため寒気をもたらします。この風が日本に向かうと、日本海を渡ってくる間に湿気を帯びて日本海側に雪を降らせます。その後、本州中央の山脈を越えて太平洋側に乾いた冷たい風を吹き降ろします。いわゆる、木枯らしです。または、北関東にお住いの方に馴染み深い『空っ風』でもあります。このように強い寒さが大陸からの高気圧によって到来すると、天気予報で『冬将軍』が来たと呼ばれています。ニュースや新聞で知っているという方も多いでしょう。では、その由来はご存じでしょうか?少々調べてみました。

冬将軍のキャラクター  雪が降る住宅街のイラスト(背景素材)

 

1812年のフランスのナポレオンロシアに攻め込みました。大軍を率いてモスクワを占領しましたが、勝利とはならず退却を余儀なくされました。敗因は補給がうまくいかなかったことやロシア軍の反撃など幾つかあるそうですが、特にロシアの厳しい寒さと言われています。このナポレオンのロシア遠征の失敗を伝えたイギリスの新聞の記事と風刺画に『GENERAL FROST』と書かれたことが由来のようです。ナポレオンを撤退させた寒さを擬人化した表現ですね。ただ、日本語に直訳すると『霜将軍』になってしまいます。これにあまり強い印象を受けなかったのでしょう。その為、日本では強い寒さの意味を込めて『冬将軍』としたのかもしれません。この厳しい寒さの象徴とされている『冬将軍』ですが、いつ頃から使われたのかはっきりと分かりませんでした。ナポレオンの遠征が1812年ですと、日本はまだ江戸時代です。海外の出来事が正確に伝わっていたか少々怪しい気がしますので、明治時代以降なのかもしれません。また、気象用語として使われ始めたことは割と最近の様です。

馬に乗るナポレオンのイラスト

以上のように、『冬将軍』の由来は1812年のナポレオンのロシア遠征が失敗したこと、それを伝えたイギリスの新聞記事によるものでした。この冬将軍はナポレオンとの戦争以外にも歴史の重要な時にたびたび登場します。1708年のスウェーデンとロシアの戦争時や第二次世界大戦時のドイツのソ連侵攻時(1941年)も結果的に相手を退けた要因と言われています。このように、シベリアの厳しい寒さで強力な外敵を退けてきた『冬将軍』ですが、毎年ロシアでは多くの凍死者を出しているそうです。誰彼問わずに厳しい寒さで痛めつけてくる容赦のない存在、もしかしたらロシア国民には外敵よりも恐ろしい存在かもしれませんね。

 

この『冬将軍』が、日本にも2月頃まで到来する可能性があります。気温の低下による体調の変化にご注意ください。特に脳血管系・循環器系の疾患やインフルエンザなどの感染症も冬季に多くなりますのでお気を付けください。

また、ご経験のある方も多いと思いますが、寒くなると怪我をする割合も大きくなります。原因は、筋肉の性質によるものです。寒いと熱の発散を防ぐ為に縮んで硬くなる為、血行が悪くなり伸びにくくなります。その状態で運動を行うと、肉離れや靭帯損傷などを起こす可能性が高くなります。格闘技やラグビーなどコンタクト系のスポーツは当然ですが、ダッシュや投球の反復練習時にもリスクが上がります。縮まった筋肉・関節では思い描いているパフォーマンスが出せない為に余計に力が入り痛めてしまうと考えられています。その為、冬季は屋外での激しい運動は控え目にするか、準備運動を入念に行って体をよく温めたほうが良いとされています。また、最近では準備運動と温かい飲み物を摂取することも推奨されています。スポーツに限らず、屋外での仕事や作業に従事されている方も同様にご注意ください。もし、痛めてしまったり、疲労が蓄積してしまったことでお悩みの方はご相談ください。

 ヘルメットをかぶって芝刈りをする人のイラスト     野球肘のイラスト

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