この数日で『このミステリーがすごい!』で10位に入った『インシテミル』/米澤穂信を読みました。
このインシテミルの内容ですが、吹雪の山小屋や嵐が起きて閉じ込められた絶海の孤島など、
ミステリーだとよく出てくるクローズドサークル物でした。
ただ、何でこんなシチュエーションに毎回陥っちゃうんだろう、という読者の疑問を起こさせない為なのか、
時給11万2000円の怪しげな、けれど、魅力的な実験モニターという理由付けをすることによって、
登場人物全員が納得した上で、クローズドサークルの中に入って行き、殺人事件が起きていきます。
特筆すべき点は、殺人を犯すことによって時給11万2000円にボーナスがつくことです。
このことによって、ほとんど見ず知らずな人間が集まった中で、
殺人が起こるという不自然な状況に少しですが、納得?ができます。
そしてミステリーの盛り上がる部分、犯人探しの肝は、集められた12人全員に渡される武器です。
その武器は全員別々でさまざまな武器があります。
誰がどんな凶器を持っているのかすぐには分からないので、どんな武器が出てくるのか、
想像しながら読むのも楽しいかもしれません。(ほとんど使われない武器もありますが)
登場人物も一癖も二癖もある奴ばかりで、話の展開を面白くしていきます。
特に、謎の『滞っている』お嬢様、須和名祥子は緊迫した物語の中で、
ゆらゆらと一人遊泳を続けているようで、面白かったです。
最終的には少し後味の悪い終わり方になりますが、
ミステリーとしてすごくよく出来ていると思いましたし、どんでん返しもある面白い本だと感じました。
