SNSを見ているとKSC Mk23 CO2のマガジンキャッチのかかりが気になる人がいらっしゃるようなので原因と対策を説明します。
マガジンにガスタンクのあるガスブローバックガンでは
スライドが前進・閉鎖した状態では
ノズルラバー(マガジン側のガス放出口)と
シリンダー下面の開口部が密着してガスを逃がさないようにしています。
この構造の為、スライド閉鎖状態でマガジンを装着するときには
ノズルラバーをシリンダーに押し付けながら
マガジンキャッチがかかる位置まで押し込む必要があるわけですが、
ノズルラバーのシリンダーへの押し付けが強めに設定されている製品は
より強い力でマガジンを押込む必要があるわけです。
ちなみにノズルラバーのシリンダーへの押し付けが強過ぎると
リコイルスプリングの力でスライドが前進・閉鎖しきらない
「閉鎖不良」の状態となってしまいますが
MK23CO2はリコイルスプリングが強いので
多少ノズルラバーのシリンダーへの押し付けが強くても
問題無くスライドは前進・閉鎖できるようです。
スライドがホールドオープン状態であれば
シリンダーとノズルラバーは接触しないので
スライド閉鎖時より弱い力でマガジンキャッチのかかる位置まで
マガジンを押込むことができます。
↑Mk23 CO2のフレームとマガジンベースのクリアランス(隙間)
マガジンはマガジンキャッチのかかる位置まで押し込む必要があるわけですが、
マガジンの押込める量の上限はフレームとマガジンベースの接触する位置までとなります。
その為、自然なマガジンの装着操作でマガジンキャッチがかかる為には
マガジンキャッチのかかった状態で
フレームとマガジンベースの隙間がある程度必要となるわけですが・・・
↑画像を見る限りほとんど隙間は無い感じですね。
つまりMK23CO2のマガジンキャッチのかかりが悪い原因をまとめると
①シリンダーとノズルラバーの押し付けが強めに設定されている。
②フレームとマガジンベースの隙間が少ない。
の2つとなります。
これらへの対策としては
A「マガジンキャッチを削る」
B「フレームとマガジンベースの隙間を増やす」
の2つが考えられます。
Aではノズルラバーのシリンダーへの押し付けが弱くなって
より弱い力でマガジンキャッチのかかる位置まで
マガジンを押込めるようになると同時に
フレームとマガジンベースの隙間も増やせるわけですが、
押し付けが弱まることで「逃げるガスが増えてしまう」ことや
インパクトハンマーに対する放出バルブの位置が
下へズレてしまうことで動作不良が発生する可能性があることから
今回はBで対応することにしました。
長々と書いてきましたがやることは
「マガジンベース上面をヤスリで削る」だけです。
削る前のマガジンベースの厚みは8.5mmありました。
今回は上面を0.5mm程削ってマガジンベースの厚みを8.0mmにしてやりました。
(削る量は0.3mm程でも効果はあるようです)
マガジンベース上面を0.5mm削ったことで
フレームとマガジンベースの隙間が0.5mm増えてます。
これでマガジンを押込める量が0.5mm増えたので
ゆっくりマガジンを押込んでもマガジンキャッチがかかる状態となりました。