コムスン3

今はどうかは???だけど、15年以上前の話。

訪問介護では男性ヘルパーは女性の身体介護はなかなか出来なかった。
契約の時に
「男性ヘルパーが入ってもいいですか?」
と聞くと大抵は断られる。まぁ日本では当たり前のことだ。
また家事援助での食事作りなんかも結構キツい。
必然的に男性ヘルパーの入れるお宅は限定される。

コムスンでは各ヘルパー毎の「稼ぎ」の管理をしており、自分はなかなか稼ぐことが厳しかった。

心配したサ責が、週に2回ぐらい訪問入浴へ応援に行くように手配してくれた。
訪問入浴は3人でやり、単価が12,000円で一日に7-8件回るから1人あたりは約30,000円を稼げることになるからだ。

訪問入浴は浴槽を家に持ち込み、水だけはその自宅から貰って車にあるボイラーでお湯にして入ってもらう。
利用者さん宅に着いて「こんにちは」から「失礼します」まで40分でこなして移動は20分と決められていた。
そして訪問入浴では色々と鍛えられた。
エレベーターのない県営住宅の5階まで浴槽を運んだりもした。
かなり年下のナースにも顎で使われたりもした。
それが悔しくってメモをとって手順を必死で覚えた。
しばらく応援に行かない時があって、しばらくぶりに行ったら、そのナースが「色んな人が来たけど、みんな全然仕事を覚えないから今日はぐん介さんで良かった!」って言って貰えた時は心の中でガッツポーズしたな。

またコムスンはどんな利用者さんでもケアしますがウリだったので、訪問入浴も結構大変なお宅やターミナルの方もいた。

新規の利用者さんが次週にルートからいなくなっていたので
「新規の○○さんは今日は行かないんですか?」
って聞いたら
「亡くなられたよ、ご家族から最後に風呂に入れてくれてありがとうって・・・」
ってこともあった。

さてと、今日はこれぐらい。
続きはまた明日。