[東京都・九段下]あの戦争を思う | シャアに恋して ~デスラー総統のロマン航路~

諸君、ご壮健かな。



厳粛な空気。


ここは。



靖国神社。


歴代の総理大臣が公か私か、参拝するのかしないのか。そればかりがニュースになるが、見当が外れていると私は思う。


心に従え。




遊就館。


ここは太平洋戦争を始め、戦争で亡くなった人々の痕跡を語る博物館。数年に一度、ここを訪れる。



零式艦上攻撃機。


通称・零戦。その旋回能力はずば抜けていて、中国戦闘機との激戦では、何十機も堕としながら一機の被害もなかったこともあったという。



泰緬鉄道。


日本軍が兵器を運ぶために通した鉄道。それを活用し、戦後の発展を遂げたタイ。あの戦争が残した、数少ない未来。



人間魚雷「回天」。


こんなものを…。


老人が若者を戦場に送り込み、日本の将来を守る…嗚呼、心が落ちてくる。あの戦争は、一体どこへ向いていたのか。



敵戦艦に届くわけのない…特攻モーターボート震洋。


ベニヤ板でノロノロ走るその艦艇で、敵軍に…救われない。あまりにも救われない。



未来を夢見たであろう。手を伸ばして、でもそれを言えず、ただひたすらに食いしばって笑顔で散っていった若者たち。

靖国の桜の下で会おう。


一本一本に隊の名がついている。これを目印に、戦友たちが再会していることを願ってやまない。