諸君、ご壮健かな。
機動戦士ガンダムと言えば、もはや主人公を凌駕する知名度を誇る男がいる。
やはり膝を抱えてウジウジッて少年より、華麗に勇躍する貴公子に惹かれるのは無理もないところ。山ちゃんは、稀有な例と言えよう。
そのスター大佐の名前の由来を、過去にご紹介したことを覚えている同志もいるであろう。
しかし本来、機動戦士ガンダムの主人公は。
白目でギューンとなる彼の名前の由来も、やはり取り扱わなければなるまい。主人公だから。決して義務感ではなく←あやしい
その名前の由来は、時代性もあったろうか、第二次世界大戦まで遡る。
絶望的な戦争の中、躍動した旧日本軍の主力戦闘機「零戦」。その開発コードが。
「A6M」。
「A6M=アロム、ここからアムロ」+「零=レイ」。こうして連邦のエース、悩みの貴公子「アムロ・レイ」が誕生したのだ。
設定段階では「アムロ・嶺」であったらしいが、その後のキャラクター名称を見ると片仮名で正解であったろう。
続いてはアムロに対抗心をメラメラ燃やす、象にはむかう蚤よりも無謀な男。
ハヤト・コバヤシ。
やはり徹底して戦闘機が名前の由来で、それは四式戦闘機・疾風[はやて]。そして同じく初期は隼人・小林と漢字設定であった。
そして最後は、ホワイトベース三人男の最後の一人(勝手に命名)。
カイ・シデン。
そのまんま「紫電改」から命名。頭をタンタン叩く薬剤ではなく、やはり第二次世界大戦の戦闘機の名前。軟弱もの!となじられる彼も、実は硬派な由来なのだ。
劣勢からの反抗、それが戦闘機とは何とも憎いではないか。