※この記事は過去記事の再構成です
諸君、ご壮健かな。
さて、先日発見した。
あれ。
あの昭和の異物。暗黒面を滑り落ちたのか、時空のねじれに引き込まれたのか。平成の終わりに甦った。
そのぷりっと吐き出されたキットを。
令和の時代に組み立てる。
嗚呼、なんということであろう。昭和に生まれ平成を越えて、さらに令和の時代。私はそのあとの時代も生き抜く男となるのか。
さて、おさらい。
ロボダッチとはプラモデル用に漫画家・小澤さとるがデザインした、やけくそ的な卵形のロボットである。
予想外のヒットに、製造していた今井科学の負の遺産、サンダーバード秘密基地やマイティジャック秘密基地などの島のパーツとセットにし「ロボッ島」などとして便乗してしまい、これが。
意外や大ヒット。
そしてさらに便乗する。
ご存知、機動戦士ガンダムに便乗したモビルタマゴロー。それ以外にも様々な人気アニメに便乗してしまい、そして。
また大ヒットしてしまう。
ここで今井科学は大いなる勘違いをしてしまう。
それは。
似たようなものでも売れる、それなら本物ならもっと売れる。
そうして手を出した超時空要塞マクロスはまあまあ売れたものの、オーガス、モスピーダ、ガルビオン、サザンクロスとアニメ人気の凋落と歩調を合わせるように業績は悪化し。
潰れた。
どこまでも何かに寄りかかった会社のプラモデルの金型。それが借金返済のために青島文化教材社に売られ。
こうして復活したのだ。
何もかも懐かしい、この色の少ないキット。一見色プラに見えるが、それぞれ一色でキャラクターは出来上がる、単色至上主義。
アオシマも不良在庫にならないかな……。
不安がよぎるが、まあいい。
さあ!
作るか!
敢えて白い悪魔ニッパーで。
アムロ・レイのごとく、スッパスッパ切り刻んでみせよう!
デカール。
はるの大変なんだよなあ、水につけてそっとずらして……。
そして、心を削りながら組み立てた。そして。
どーん。
パカッ。
ボタンひとつで飛び出す。昔の超合金には腕が飛ぶ機能がすべからくついていて、失くして腕がない機体を乱造した少年も多かった。
ゼンマイで動くドライブタマゴロー。
そう、タマゴローはライダーマンがごとく、すぐに体を改造されてしまうのだ!
そして、あれ。
ガンテツロボとガンZロボ。
なんだかガンダムもロボダッチにも失礼な機体。