(近況報告)ショートピースはまるで伝統芸能のようでした | シャアに恋して ~デスラー総統のロマン航路~

諸君、ご壮健かな。



さて、シャア!は。




シャアに恋して ~デスラー総統のロマン航路~-DSC_0894.JPG
SHORT PEACE(ショートピース)を観てきた。



大友克洋が。

久しぶりに制作した作品。


短いストーリーを。

様々な人の手がつくり、連続して上映するスタイル。


その新しい手法が。

どんなものだろう。


そう思って見てきた。





これは、物語ではない。

「場面」だ。


長い流れの中のクライマックスを切り取って。

そこに絞って映像化していく。


最高の場面に全身全霊を込めた作品を。

連続して見られる。


なんとぜいたくなのだろう。



この感覚。

何かで感じたことがある。


そうだ。





シャアに恋して ~デスラー総統のロマン航路~
歌舞伎。



歌舞伎は長い物語のほんの一瞬の魂の揺らぎを切り取り。

そこを芸術の域まで高めた。


前後の流れは自分で調べろという。

暴力的なまでの集中的な演目。


でも、大学時代に観た勧進帳は衝撃だった。


逃げる主君・義経の正体がばれないように。

関所で泣きながら彼を棒で打つ、家臣・弁慶。


それを観て途中で気付くが。

弁慶の心に打たれ、黙って通す番人・富樫。


弁慶の心に涙する観衆の心が。

富樫とシンクロしていく。


そこから感ずるもの。

そこから学ぶもの。


作り手の思いがほとばしる。




シャア!はどちらかというと。

作り手より、キャラクターに共感する方だ。


富野由悠季よりシャア・アズナブル。

宮沢賢治よりジョバンニ。

宮崎駿より堀越二郎。


でも、この場面を切りとり、前後を考える。

そこで感じとる、作り手の思いを。



思い出した。

そんな作品が、シャア!にもある。




宇宙戦艦ヤマト。


戦争をとりあげ。

そこに意義を見出し、散っていく戦士たち。


それは戦争賛美のように見え。

実はものすごく反戦だと思う。


夢をあきらめ、すすんで散っていく男。

そう思わせる「戦争」の恐るべき力。



その思いが伝わってくる。


西崎義展プロデューサー。


あなたが太平洋に散った後に始まった「宇宙戦艦ヤマト2199」。

8月に完結する。


その魂を引き継いだ結末を。

どこかで見ていてくれるのでしょうか。








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