※この記事は過去記事の再構成です
諸君、ご壮健かな。
読者の諸君は、うすうす気が付いているだろう。。そう、私はシャア・アズナブルに負けないくらい、シャア!はブライト・ノアが好き。
(過去の恋したシーン → ここ )
あの、静かな中に時折見せる熱き心。ニュータイプのような超絶した能力は何もないが 実直に職務を全うする姿勢。
私は、彼の生き方に共感と哀愁を覚える。
今回紹介するのは、第一次ネオ・ジオン戦争の終結後。命をかけて地球を守りきったエゥーゴの前に、激戦が終わってから地球連邦軍が現れた場面である。
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第一次ネオ・ジオン抗争は終結した。
ハマーン・カーン率いるアクシズとの戦いの傷跡は大きく、多くの犠牲を伴った戦いだった。
そんな犠牲のあとの静寂に、地球連邦軍は、のこのこと艦隊でやってくる。
「地球連邦の艦隊、今頃来るなんて、今頃!大人達は-!」
ジュドー・アーシタはやり場のない怒りを抱える。
ルー・ルカがとめるも、その怒りは止まらない。
「それじゃ、死んでいった連中はどうなる!ええ!?ブライトさん!いっぱい死んだんだよ、いっぱい!」
ブライト・ノアはその怒りを受け止め。
ぽつりと言う。
「分かっている。気に入らないなら、俺を殴って気を済ませろ」
「そんな・・・。うわあああぁぁぁ!」
ジュドーは力いっぱい、ブライトを殴りつける。
大人の代表として、ブライトは敢えてその頬をジュドーにさし出した。
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このシーン。
ブライト・ノアもまた、ジュドーと同じ被害者。しかし、ジュドーから見ると一番近い大人。
その複雑な立場にいる彼は、ジュドーの思いを受け止めるのは、自分しかいないとわかっていた。
目の前の青年が高官を殴れば、軍法会議で下手をすれば極刑となる。彼の熱き思いを知ればこその優しさ。
だから、殴れといい。それを理解しているジュドーは思いっきり殴った。
子供だったブライトが、青年となり20代の大人となった。その精神は、まだ成熟していないはずなのに。弱いはずなのに。
大人の代表として受け止める。
その壊れそうな、力んだ心を思うたび。
シャア!の心はひどくうずくのだ。
ブライト・ノア。
味がある男だ。
(過去記事の目次 )
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