※この記事は過去記事の再構成です
素人め!間合いが遠いわ!
ガデム(ジオン公国軍人)
老朽化したパプア補給艦の艦長。
シャア・アズナブルのムサイに補給しようとしていたところを、ホワイトベースが襲撃。アムロ・レイあやつるガンダムを、性能で劣る旧ザク(ザクⅠ)のタックルで、一時は圧倒。
その際に、この言葉を吐いた。
ジオン公国軍の熟練士官ガデムは、自分の経験に誇りを持っている。ましてや、敵は連邦が初めて作ったようなモビルスーツ。そして、アムロ・レイが駆るその動きは完全に素人。
彼は戦わないわけがない。シャア・アズナブルが「君のザクでは無理だ」といわれようが。
愛着ある無防備な自艦を襲うアムロを許せないし、素人に翻弄されている自軍も不甲斐ない。彼は性能が著しく劣る機体で出撃するのだ。
その胸にあるのは、オヤジの意地。
もし負けたら、自分の生きてきた人生を否定されることになるのだから。
過酷な戦争体験を乗り換え、ここに生きている自分が素人に負けるわけにはいかないのだ。
その意地を貫きとおして、自らと重なるような球型の機体と共に彼は死んだ。
それは本望だったのか。
無念だったのか。
まだ経験が彼の域まで行かない、私にはわからない。
オヤジの意地。
それは若い力強さと違う、粋を持っている。
(過去の名言記事 )