※この記事は過去記事の再構成です
諸君、ご壮健かな。
本日は、私がシャア・アズナブルに並ぶほど大好きなキャラクター。
ブライト・ノア。
彼について語りたいと思う。
多くの戦友の死を見送り続けてきた男。そんな彼が、多くの部下に対して示したその魂が現れたシーン。
時は第二次ネオ・ジオン抗争、終盤。
シャア・アズナブルにより要塞アクシズに搭載された核パルスエンジンは点火され、地球へ向けて進路を取り始める。
地球に激突し人類が滅亡する危機に瀕し、ブライト・ノアは悲壮な作戦会議に臨んだ。
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アクシズの進路は地球に真っすぐと進む。
その進路は絶望的。
ロンド・ベルのメンバーはじっと見つめる。
アムロは核パルスエンジンを破壊し、
その前進を止める案を提示。
ブライト・ノアは了承する。
もし仮に失敗しても、内部に潜入しアクシズを破壊する。しかし、この作戦に参加するのはラー・カイラム一隻しかいない
ロンド・ベルにとってあまりにも危険。
ブライト・ノアは危険を承知で、この命令をしなければいけない。
彼は、じっと部下たちの顔を見つめる。
しかし、部下たちの目は力強い。
それを見て、ブライト・ノアは決意を固める。
そして、静かに語る。
「すまぬ。みんなの命をくれ」
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このシーン。
私の大好きなシーンの一つである。
戦時中の上官なら、語らずとも有無を言わさず命令できるはず。
しかし、彼は違う。
部下のことを「みんな」といい。
危険を伝えて「命をくれ」という。
軍隊という上下がはっきりした組織でも、乗員の心に語りかける。その意思を問う。
それに無言で敬礼で返し、付いてくる部下。
この信頼関係に、激しく嫉妬する会社人も数多くいるのではないか。災害や疫病に苦しむこの経済を耐え支える今こそ、熱き魂が必要なのかもしれない。
ブライト・ノア。
彼には味がある。
参考文献