「機動戦士ガンダム第08MS小隊」の第12話「ラスト・リゾート」を簡単に考察(推察)してみた。 | ガンダム アラフィフ / Aggi's GUNDAM Blog

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ネットで検索していたところ、「機動戦士ガンダム第08MS小隊」の第12話「ラスト・リゾート」の都市伝説のような話題がヒットしました。

 

しかし、私のざっくりとした記憶では、そんな都市伝説のような雰囲気になるシーンがあったかどうか定かではありませんでした。

 

そんな訳で気になったので、録画していた第12話「ラスト・リゾート」を視聴してみたところ、確かに気になる演出やシーンがいくつかあったので簡単に検証(推察)してみました。

 

※ネタバレを含みますので、気になる方は先に「ラスト・リゾート」を視聴されることをオススメします。

 

私が「機動戦士ガンダム第08MS小隊」の第12話「ラスト・リゾート」をちゃんと観たのは、たぶんお台場に実物大ガンダムが立った後に1度か2度くらいでしょうか。

 

改めて見返す前の第12話「ラスト・リゾート」のざっくりとした印象は箇条書きすると以下の感じ。

 

・コムサイで地上に逃がされたジオン兵の少年少女。

 

・シロー・アマダを探しに来たミケルとキキが、ジオン兵の少年少女が出会う。

 

・いざこざがあったが打ち解けると、少年少女たちは名前をシローとアイナからもらったと説明。

 

・ミケルとキキにシロー達の居場所を伝えて、ミケルとキキはシローとアイナと再会する。

 

ざっくりとこんな記憶でした。

 

シローとアイナが生きていて、シローは左足の膝下をやはり失っており、松葉づえ姿(※第11話ラストでそう見えたけど逆光だからだと願っていた)だったことのショックと、アイナが妊娠している姿だったことのインパクトがなにより大きかったんですよね。

 

簡潔に説明するなら「ラスト・リゾート」は、「ミケルとキキがシローを探しに行って再会する話」というでしょう。

 

しかし、見返したところ、確かに物凄く気になる演出やシーンがいくつかありました。

 

改めて視聴して気になった演出やシーンを箇条書きします。

 

・コムサイが大気圏突入中に、大気圏突入時の摩擦により量産型ゲルググが燃え尽きる。

 

・コムサイは減速できず、地上に墜落したような演出。

 

・ジャングルの川を進む船上のミケルのモノローグで宇宙世紀何年か思い出せない。

※酒を浴びるように飲んでいたので思い出せないとも解釈できるし、演出として何年ということをぼかしたかっただけかもしれない。

 

・ジャングルの川に白鳥がいて、不審がるキキ。

※ガンダム世界での白鳥といえばララァ。ニュータイプ同士が出会う時にも演出として使われるイメージ。

 

・墜落したコムサイの横に量産型ゲルググが仰向けになっている。

※量産型ゲルググは大気圏で燃え尽きたハズなのにと思う。

※しかし大気圏の近くでコムサイを射出したムサイ周辺では量産型ゲルググが戦闘していたので、コムサイに搭載されていたとも考えられる。

 

・コムサイには洗濯物が干してあり、出入りする足跡もあり、キキは付近に人の気配を感じる。

※ジャングルなどコムサイ周辺からミケルとキキを誰かが見ているというような演出やシーンなどはなく、あくまでキキが気配を感じるというだけ。

 

・ミケルとキキがコムサイで宿泊したら、ジオン兵の少年に船で運ばれている時にミケルが目覚める。

※なぜ洗濯物が干してあるコムサイから船で移動するような場所で生活しているのか。

※ジオン兵の少年少女がミケルとキキを連れて行った家は洗濯物も干せるような離れもある一軒家。

※ミケルは飲酒でたぶん爆睡していたので、キキが穏便に交渉してあえて囚われたのかもしれない。

 

・全身包帯だった子を埋葬する時、立っている少年少女の人数と同じ石を積んだお墓が6箇所ある。

※埋葬する全身包帯の子を含めると7人になるが、埋葬する少年少女は6人。

※全身包帯の子は髪型とシルエットだけで別作品だけどマリオン・ウェルチに見えて仕方がなかった。

※この全身包帯の子はムサイからコムサイが発進する前、薄暗い部屋で目から下しか映っていないのですが、この時の雰囲気では全然マリオンというイメージではありませんでしたけどね。

 

・リーダー格の少年と蟠りが解け、全員が一緒に寝るが、ミケルとキキが目覚めると少年少女はどこにいない。

※降雪した街を探すキキの足跡は雪面に残るが少年少女の足跡は映らない。

※空には白鳥が1羽飛んでいるシーンが映る。

※と思ったらミケルとキキがジオン兵の少年少女は幻だったのかというエピローグの途中で、雪面に道の途中までしかない複数の足跡が映る。

※途中までしかなかった足跡も、降雪や雪解けでそんな感じになったともとれる。

 

改めて視聴し直して気になった箇所は上記のような感じでしょうか。

 

ジオン兵の少年少女はフラナガン機関で実験体にされた子供達でした。

 

建物の離れ(小屋)にいるミケルとキキを見張っていた少年が、焚火を弄っている最中、急に動きをとめて立ち上がり、「おとなしくしていろよ」と言って立ち去るシーンがあります。

 

この後、キキが焚火の薪に付いた火でミケルの縄を焼き切り、少年が行ったであろう丘を上がっていくと、全身包帯の子を埋葬するところを目にするという流れになります。

 

全員、もしくは一部の少年少女の持つニュータイプ能力で、離れた場所でも意思の疎通が出来たと思わせる演出でした。

 

同じフラナガン機関出身のララァほどでなくても、この流れで少年少女はニュータイプ能力を持ち合わせていた可能性があるという演出にもなってますね。

 

ミケルとキキが実際にジオンの少年少女と交流したとも解釈できるし、幻を見たとも解釈できるような作りになっているように思えます。

 

どちらとも断言しづらい。

 

ちなみにタイトルの「ラスト・リゾート」。
 
意味はそのままの雰囲気で「最後の行楽地」とか「最後の保養地」、または終の棲家のような意味で「終を迎えようという意志でいるリゾート地の別荘」というような意味かと思ってました。
 
シローとアイナも湖畔にいましたから、初めて観終えた時にさらにそう思った気がします。
 
しかし、「ラスト・リゾート(Last Resort)」の和訳は、「最終手段」とか「最後の切り札」とか、全ての希望が途絶えた後に仕方なくとらざるを得ない行動というような意味になるようですね。
 
シローとアイナが二人で幸せに過ごしているということではなく、アイナの兄ギニアスに対して二人が取った行動と軍を抜けるという行動を背負って、あの湖畔にひっそりと暮らすということが、仕方なくとらざる得なかった最後の手段だったという意味になるのでしょうか。
 
訪ねてきたミケルとキキを見たシローは、微笑む程度の表情から目を細めて笑顔になりますが、アイナはミケルとキキを見た後に少し伏目がちの顔になるのが、タイトルの意味を知るとなんともいえない演出にすら思えてきます。
 
あの再会したシーンでは、アイナからすればシローの知り合い(連邦軍関係者)が来た訳ですから、湖畔の住まいがバレてしまい、安住の地ではなくなったとアイナが感じた時の表情にも見える訳ですね。
 
まぁ単純に作画もしくは色塗りの問題で、そんな演出なんて考えすぎかもしれないですけど。
 
「機動戦士ガンダム第08MS小隊」に関する本は一通り買い揃えていて目を通しているハズなのですが、「ラスト・リゾート」に関する製作陣のインタビューとか読んだような記憶が一切ありません。
 
ちょっと調べてみようかな。