に諸事情で観戦に行って参りました。

まあ紆余曲折ありましたが、結果的には、すごく行って良かったです。

世界のトップレベルの選手たちの試合をこの目でみれて、大変な感動でした。素晴らしかった。


前の会社の先輩にお付き合いいただいてバスに乗り、国際センターに着いたところ、なんの了解も取らずにいきなりどっかの放送局(多分ケーブルテレビかなんかだけど)にカメラを向けられビックリする。

いくらなんでも一声掛けてから撮れよ!とぶしつけな態度にかなり腹が立ったが、

「オタクどこの局ゥ!?」

といってレンズを手でさえぎるような度胸も知名度も別に持つわけではないので、仕方なくあからさまに嫌な顔をして

「谷選手どぇ~す」

と答えたら、カメラウーマンは懲りずに

「谷選手のどんなところが好きなんですか!?」

と聞いてくる。

「がんばるところどぇ~す」

と苦虫を噛み潰したような笑顔(どんな顔じゃ)で答えたったわい。

昨日は寝不足を押して無理矢理でてきたせいか、かなり不機嫌だったのです。

いくらなんでも普段はもう少し朗らかに対応していたとは思うけど…。


まあそんなことはどうでもいいんです。

会場に着いて席を探すと、なんと席がトヨタ自動車の谷亮子大応援団の真横ww

数百人の、恐らくトヨタ自動車の関係者とおぼしき人々が、背中に「Ryoko V」と染め抜かれた真っ赤な法被を着て陣取っていらっしゃる。

おお~なんか臨場感が出てきましたよ!

さらに会場を見回すと、「マグロ一筋」とプリントされた緑のTシャツを着た一団が。

おおおお!これはもしやアテネ五輪当時話題になった、泉浩の応援団??

マグロ漁のさかんな、青森県の下北半島・大間町出身の泉浩がアテネ五輪に出場した際に、町の人々が「マグロ一筋」Tシャツを着て応援し、見事泉浩は銀メダル。

Tシャツが話題になって町おこしに一役買ったとかなんとか。

本物のTシャツ初めて見た(笑)


試合は2時半に開始。

私は昨日もバッチリ6時から仕事であったため、なんとか5時までにはメドつけてくれよ~(>_<)!と祈りながら観戦。

女子の63㌔級から開始。

早速第1試合場には、アテネ金メダリスト、谷本歩実が登場。

あ、谷本って、アテネで金取った時に、古賀稔彦に抱きついてた人ね(・∀・)

最初はちょっと素人目にも調子悪そうな感じに見えたんだけど、どんなに強い人でも、最初から絶好調ということはそうないんだろうな。尻上がりに調子を上げていく場合が多いんだろうな、とか思いながら見てたら、お、という拍子に投げ技とそこから押さえ込みのあわせ技で一本勝ち。

おお~、金メダリストの投げ技や~。感激じゃ!


柔道って、私は帯ギュ!で勉強した人なので、漫画にゃそりゃあモノローグだってバッチリ全部描いてある。(「よし、ここで仕掛けるぜ!」とか「ここで小内刈りだぜ!」みたいな)

でも現実世界の試合(笑)では互いに頭を押し下げて襟をつかんだままじっとしている間の二人の駆け引きとか、傍目にはまったく読み取る事はできない。

実際にはものすごい駆け引きが巡っているんだろうな~。

なにしろ日本でトップクラスの選手ばかりが戦っているんだし。

昨夏金鷲旗を見に行って、何千人という高校生が試合しているのを見ているので、

今日の試合を見てあらためて感慨深く思った。

ここにいる各階級の8人の選手は、高校時代から全国トップクラスの実力を持って競り合い、さらにその精鋭たちが大学や企業の柔道部に進んで競り合い、戦って、戦って、選ばれてきた人たちなんだろうな~、と。

そう、巧と藤田のように競り合い…フ、フ…(思考浮遊中)。


いかん、こんなにダラダラ書いてちゃいつまでたっても終わらん。

女子52㌔では、優勝候補だった西田優香が一回戦で一本負けしてしまった。

女子48㌔級でも、去年の体重別でヤワラちゃんを破った福見友子が負けてしまった。なんと恐ろしい勝負の世界。

そして生まれて初めてヤワラちゃん(仮)の試合を生で見ました。なんというか、動きの速さが尋常じゃなかったっす。全盛期とかもっとすごかったんだろうな。

男子90㌔級では、上の「マグロ一筋」の泉浩が順当勝ち。

男子100㌔級は、鈴木桂治がオール一本勝ちしていた。鈴木ははたから見てルックスが大迫力だし、試合を見ると、「つ、強えぇ~!!」と唸るしかない圧勝ぶり。

でも世界選手権ではなぜかあっさり負けてしまい、まだ出場枠を取ってないらしいので、ガッツリ頑張ってほしいです!


そして私がもっとも見たかった男子100㌔超級。

まずは、優勝候補の筆頭、棟田康幸の試合を見る。

出てきた棟田を見て、私は思った。「ガンタンクのような体型だわ…」

100㌔超級にしては小さめの身長(安定感が良い)!正直短めな足(重心が低く、てこでも倒れなさそう。そして足技が掛けにくい)!

う~む、あんな人に押しつぶされたら、ひとたまりもないわとつぶやく。

1回戦はゆうゆうと優勢勝ちでした。


そして井上康生登場。

なんとなく会場に漂う「これが引退試合なのかもしれないなあ…」というしんみりムード。登場したときはひときわ大きな歓声が上がってました。

そして私は必死に亜希夫人を探す!う~ん、見あたらない!絶対来てると思うんだけどぉ!

で、試合開始。

今までニュースを見て、井上康生の北京に懸けるちょっと悲壮なくらいの決意をみんな知ってしまっているので、息をのんで試合を見守る雰囲気。

あ~負けないでくれぇ!!と私もハラハラ見てたら、有効二つを奪って、見事優勢勝ち。勝った!勝ちましたぞ!


というわけで、かなりエキサイティングして見ていたんですが、予想通り5時ではまったく決着がつかず、泣く泣く井上康生の準決勝寸前で会場を後に。

あとは会社のテレビで見ることに。仕事しなさいよー。

そして結果、井上康生が奇跡的に優勝、そして谷が決勝で敗れたことを知る。

井上康生の決勝の内股は見事だった~。

男子100㌔超級に関しては、全日本選手権が終わるまで選考が決まらないので、仮に全日本選手権で井上が優勝すれば、大逆転で五輪の切符が手に入るらしい。

う~ん、なんだか正直ガンタンク棟田も結構好きになってしまったが、井上康生も頑張ってほしいなあ。

あと、谷を決勝で破った山岸絵美という子は、ドイツ国際で優勝してて、ダークホースというわけではないらしい。

決勝の試合を見てても、巴で谷を綺麗に投げてたし、谷がそう調子が悪いわけでもなさそうだったのに、試合内容で完璧にリードしていたように見えた。

体重別で負けても、五輪出場が谷にあっさり決まったのは、う~ん、吉と出るのか凶と出るのか?


あと最後に苦言なんですけど~、準決勝までは淡々と進んでたのに、あの決勝の過剰な演出は一体何?K-1か??と言いたい。

選手だってあれじゃちょっと恥ずかしいんじゃない?

これだからフジが絡むとさぁブツブツ。

あとフジは平井理央をちょっと休ませてあげてください!あんなに福岡と東京往復させて、さすがにちょっとかわいそう…。