小説 小はん殺し結城純一郎の演説 (28) | 高原山

小説 小はん殺し結城純一郎の演説 (28)

 人類史とは666の実験場なのか。人類とはプログラムなのか。人間とはプログラムな
のか。プログラムの設計図それが666聖書なのか。666の計画とは何なのか。プログ
ラム「沈黙の兵器」への社会批評がないのは何故なのか。プログラムへの批評はプログラ
ムの外へ出ることなのか。プログラムがプログラム起動時間に疑問を持ち批評しては、プ
ログラムが暴走してしまうのだろうか。プログラムの枠組が国際インターナショナルなの
であろうか。ナショナルを壊滅するための近代プログラムであったのだろうか。プログラ
ムとは世界革命でありキリスト教と共産主義は世界革命であった。

 キリスト教がローマ帝国の帝国宗教として成立したのは、殉教。殉教者こそが、プログ
ラムを強度にしてきた。共産主義運動においても革命運動における殉死者こそが、よりプ
ログラムを強度にしてきた。プログラムの内部と内面は殉教者と犠牲によってこそ強烈度
を高めてきた。「理想のための死」こそ奴隷と賃金奴隷の情熱を決起させてきた。

 現在においては、「イスラム原理主義」によるジハードである。イスラエル=アメリカ
合衆国帝国軍への自爆こそ、おのれの理想への道標であるとする殉死はプログラムを強度
化する。ユダヤ対イスラムによる第三次世界大戦、ハルマゲドンへのプログラムである。
 二十一世紀現在までヨハネ黙示録プログラムが貫徹されているのは何か。ローマ帝国内
の奴隷のごとく、抑圧と貧困と無権利停滞こそが、その奴隷による宗教運動こそがヨーロ
ッパをローマ帝国に変わるキリスト教神聖ローマ帝国を樹立した。

 ユダヤ人への差別と迫害こそが、古代から現代まで貫徹しているプログラムを強烈度に
してきたヨーロッパキリスト教国家権力によるユダヤ人迫害は、ますますユダヤ人におき
ます原理主義を強め宗教的憎悪心を深化させた。

 ヨーロッパ人の出自が蛮族であることを、神官レビ族「サンヘドリン」は記録していた。
その蛮族にギリシア文明やローマ文明そしてイスラム文明の豊饒な遺産情報を伝達したの
がユダヤ人であったのにもかかわらず、ヨーロッパはユダヤ人が「おのれの出自の秘密を
知る人間」として恐れ、ユダヤ人をゲットーに囲みこみ、または追放した。

 ユダヤ教におけるヨーロッパ・キリスト教への憎悪と復讐は、われわれの想像レベルを
超えている。ゆえに二十世紀になりヨーロッパが戦場となった第1次世界大戦、第2次世
界大戦を仕込み仕掛けたのである。

 近代化に貢献し、今や用済みとなったマルクス共産主義も国家権力との弾圧と虐殺、そ
こにおける政治警察や他党派との死闘によって、プログラムは強化され二十世紀において
世界化された。マルクスがプログラムの担い手は賃金奴隷である、そう戦闘宣言を発した
ように地下人こそがプログラムを死闘として貫徹し、強烈度にしてきたのである。マルク
スの破壊目標は封建地主貴族制度であった。ゆえに資本主義工場制度が世界市場から遅れ
ていたロシアと中国に革命は成立したのである。

 666にとって高度に発達した資本主義国は、制度それ自体が工場制度として近代化さ
れていたからマルクス共産主義革命は無必要だった。高度資本主義国におきましては労働
運動が近代化を推進していった。

「賃金奴隷に国境はない」その国際主義こそマルクス共産主義の成果である。しかしなが
らマルクス共産主義はつねに民族主義根幹を立ちあげる。日本においても、戦前の民族主
義運動は、戦後、マルクス共産主義者へと転位していった。反米反基地運動、日米安保粉
砕闘争、農民闘争を一貫として強靭に推進してきたのはマルクス共産主義者だった。日本
民族運動は左翼が担っていたのである。右翼の民族主義運動は思想運動の領域に過ぎず、
何ら、賃金奴隷や農民とのダイナミックな実践運動形態を形成できなかった。

 近代化を促進してきた日本のマルクス共産主義は一九八五年プラザ合意によって、役目
が終了した。日本が金融自由化、国際グローバル金融プログラムへと転位したからである。
666によるプログラム起動こそプラザ合意である。その後666はバブルを仕掛け日本
の富を収奪する買収列島を整備していった。

 近代化と民族主義運動を担ってきた日本労働運動も「連合」へと集約された。「連合」
とは労働組合ではなく互助会であり、選挙運動団体である。

 国際金融家がコントーロールするグローバル金融にとって、生身の民族主義は廃絶され
る必要があった。

 ヨーロッパがキリスト教一色に染めあげられとき、ヨーロッパ人は古代からの豊饒な遺
伝子を自己壊滅。豊かな多神教との応答関係を根絶してしまった。ギリシア文明とローマ
文明がヨーロッパの古代ではない。ローマ人から蛮族と名称されていた森の民こそヨーロ
ッパ。ヨーロッパはピラミッドを構築した石積み職人組合「フリーメーソン」によって、
石文明へと転位。

 666がイギリスから全ヨーロッパ、北アメリカに仕掛けた産業革命プログラムによっ
て一挙に近代的工場制度は社会仕様となった。二十世紀とは前半が近代的工場制度の社会
仕様であり、後半が近代的金融制度の社会仕様である。その仕様とはプログラム化された
工程としての工場制度である。二十一世紀はこれがオートメーション化され自動化された
制度へと再編される。

 グローバル金融革命こそが一九八五年プラザ合意からだった。ヨーロッパEC統合と、
「言語・数・貨幣」の「ユーロ」こそ金融革命の象徴。一九八九年マルクス共産主義独裁
政権が崩壊した東欧革命はローマ教皇バチカンの仕掛けであると同時にローマ帝国再興を
かかげた金融革命でもあった。

 おのれが経験したこの世界革命としての時間の異化、人類史推移を「なにがなんだかわ
からずにある日突然、世界は一変してしまった」その構造を動物は迫る必要がある。

 人類とはプログラムの内部でプログラムに囲い込まれた人間である。歴史とは弁証法的
唯「数」による、「偶然は必然へ」「必然は偶然から」というプログラム生成。これは史
的唯「数」データーの現出なのか? まさに事件とはプログラム社会仕様の暗号なのか。
 物象とは弁証法的唯「数」によるデーターの現出なのか。マルクスはどの階級のために
ロンドンの図書館から「資本論」を現出したのか。人間工学テクノロジー・フリーメーソ
ン都市ロンドンから輸出されている「イスラム原理主義」とは……

 宇宙とは数学的世界なのか。宇宙の共通言語とは「数」なのか。時間とは「数」なのか。
宇宙的霊性とは「数」による物象化なのか。宇宙とは根源からの問いを動物に迫る。動物
の考察身体とは、理解不能の全世界に向けて、飯を食べ生存するためにプログラムの外へ
出るしかない。それは叫び声をあげ、母胎身体からこのプログラムの世界に生まれ落ちた
動物の生命本能だ。

 カトリックとプロテスタント宗教戦争の幻滅から誕生したドイツ観念哲学。ヨーロッパ
哲学史を総括し、円環を形成したヘーゲル弁証法。北方ゲルマン民族がローマ帝国を再興
するという民族主義法哲学から国際主義のマルクス登場。「哲学の担い手は賃金奴隷階級
である」「賃金奴隷に国境はない」「国家死滅への戦闘宣言」それはローマ帝国内部から
「沈黙」によって帝国を死滅させた奴隷であったキリスト教徒の反復なのだろうか。

 史的唯「数」論と弁証法的唯「数」論は、国際主義というグローバル金融体制を準備す
るために近代を促進させた。マルクス・エンゲルスによる「共産党宣言」が、実はよりグ
ローバル資本主義を強度化するための宣言であったことも考察される必要がある。経営者
と労働組合の葛藤と闘争はより近代化制度の純度を高めてきた。「資本論」とは国際資本
主義の強度のために現出した。

 たしかに「資本論」によって商品の秘密は解明された。それは同時に、働くものを「労
働力商品」として自覚化させていった。ニヒリズムの誕生だ。

 人間社会工学からのアプローチでした。ダーウィン「進化論」のごとく歴史は進化し発
展する、その近代時間意識をマルクスとエンゲルスは世界賃金奴隷階級に普及させたので
ある。そこで消却されたのは、時間とは多元である構造世界。

「共産党宣言」により賃金奴隷は近代人へと上昇した。「君の上昇は君の落下」マルクス
詩集の格言通り、賃金奴隷はヨーロッパ人のごとく古代にあった多元的時間意識としての
多神教を自己破壊させたのである。地球環境主義から「生産力思想のマルクス主義は限界
である」とする言説もあるが、旧約聖書・新約聖書のプログラムからマルクス主義を再検
討することは必要だ。

 世界には上昇する近代時間意識とは全く別仕様の時間も現有する、それがプログラムで
あり帝国政治権力主体がおのれの帝国を事変として先制攻撃した世界テロ開戦宣言。これ
が911であり世界同時革命に向けたネオコンによる「ハルマゲドン宣言」であった。
 皮肉にも911の映像により「アメリカ帝国主義と世界資本主義の象徴がやられたぞ!」
「ざまあみろ」と歓喜した人々の身体に、プログラムはインストロールされたのである。
これが「おれおれ詐欺」。憎悪心と復讐心の感情こそが扇動プログラムの浸透場所である。
 フリーメーソン都市ロンドンから今日も、憎悪心と復讐心の場所へ「ビンラディン映像」
が輸出される。ハルマゲドン世界戦争に参入せよと……

 その昔、ロンドンから憎悪心と復讐心の場所へ輸出されたのは、マルクス共産主義だっ
た。ロシア革命成功後においては、モスクワから世界に輸出された。現在ロンドンが輸出
しているのは、「ビンラディン」「アルカイダ」……「異化する時間」これがプログラム
かもしれない……プログラムの内部に棲息していた意識がプログラムの外部に飛び出すと
き、プログラムによって造形された現実は変容するのか……六芒星は、上昇▽は天を、下
降△は地を表示するシンボルである。