ぐみちょこびの妄想

ぐみちょこびの妄想

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朝6:30

彼は帰ってこず、彼のいない朝が来た。

昨日の夜、歩道橋も、大学も、全て探し回ったけど貴久の姿はなかった。



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次の日も、その次の日も彼は帰ってこなかった。


昨日の晩までは毎日歩道橋を探しに行ったが、貴久の姿はなく、今日は行かないことにした。







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夜2:00

そして歩道橋に行かない日が何日か過ぎ



私は決断した。


「「この家を出よう。」」


貴久は私がここにいる限り永遠に帰ってこないような気がして。

彼には宇宙飛行士になってもしいから。

こうするしかなかった。


私は居場所も無くなり、歩道橋に行った。

「「もしかしたら貴久が...」」

なんて思ったが、やっぱり貴久はいない。


歩道橋から見る景色....ふいにあの時の彼の姿が蘇ってきた。



''ここ、俺の大好きな場所なんだ。この道を見渡せて、色んな人がいて、星があって、辛い時、苦しい時、悲しい時、ここに来ると星が笑ってて、元気が出るんだ。''



あの時の笑顔、得意げに話す彼の顔がもう見れないと思うと涙がこぼれた。

私はうつむき、1人星の下。歩道橋に座り込み、ひたすら涙を流した。




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すると近づいてくる誰かの足音。

顔を上げると、そこには貴久の姿。

涙でぼやけて見える貴久の顔

「貴久.....」

私の彼は横に座り、そっと呟いた。

『星が綺麗だな。』

「ごめんね....貴久....」

『忘れようと思ったけど、やっぱ忘れらんねぇわ』

そう言って貴久も泣き出した。


しばらくなにも言わず、星空の下、二人で泣き続けた。

『ねぇ。○○。あの夜なにがあったか話してくれる?』

「うん....」

そう言って私は話した。



『そうだったんだ。ごめんな。話すら聞いてあげられなくて....』

「ううん...悪いのは私だよ。夜1人で歩き回るなって言われてたのに....」



『こんな俺と、また付き合ってくれる?』

「もちろん」

私は嬉しくて、また泣き出してしまった。


『泣くなよ....俺も泣いちゃうから...』




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朝7:00

前までの朝が私達に戻ってきた。

私は珍しく貴久よりも早く目を覚ました。

隣を見るとスヤスヤ眠る貴久。

「貴久ー起きてー。」
『今日休日でしょ。もうちょっと寝ようよー』

そう言って私を布団の中に戻すと、私にしがみついて離れようとしない貴久。

「貴久あついー」
『.....ッ』

するとなぜか貴久が鼻をすする音がした。

「貴久....?なんで泣いてるの?」
『もうちょっと...もうちょっとでいいからこのままで居させて...』

貴久がなぜ泣いているのか
貴久になにがあったのか

貴久は私に泣き顔を見せないように私にしがみつき続けた。

しばらくすると....
彼が顔を上げた

「貴久...?なにがあったの?..」
『......』


彼は口を開こうとしない。

「私にも話せないこと?」


すると彼はまた泣きそうになりながら

『もうちょっと...もうちょっとで話せる時が来るから.....』

私はこれ以上のことは聞かず、貴久をそっと抱きしめた。