波切不動尊 | ライムとハナコと、ときどきカッパ

ライムとハナコと、ときどきカッパ

気が向いたときに、書きたいことを書きます。
本当に、テキトーに…。
家族の日記代わりなので、しょうもない内容とクオリティの低い写真につきましては、ご容赦ください。

お正月のお出かけは、房総半島へ。
母も一緒にお墓参りして、家に送り届けてからお出かけ準備して出発…
なんだかんだで夕方に。

最初にめざしたのは千葉県鴨川市。
数年前のお出かけで立ち寄った、道の駅鴨川オーシャンパークで、今年初の車中泊。
『寒いのはイヤだよね…』
と選んだお出かけ先だけど、本当に暖かい夜でビックリ。

日の出を見たいと一人早朝起き出した時にも、覚悟していた寒さはまったくない…
それどころか、持参のダウンコート着たら汗ばむんじゃないかと思うくらいの暖かさで。

私よりも遅れること2時間弱。
ようやく起き出したカッパさんとライムちゃんと朝食後のお散歩へ。
港を散々歩き回った後、
『あの線路の向こうに波切不動があるんだって。
徒歩5分だから行こう!』
と、渋るカッパさんを引っ立てて出発!
実は、道の駅で案内地図も貰ってあったのさ…。

ふてくされつつも、一緒に歩き出したカッパさん。
何を思ったのか、ご機嫌で道端のニオイを嗅いでたライムちゃんを強制抱っこ。

おかげでライムちゃんも、なんだかドヨ~ンとした表情に。

道の駅の前を通る国道を渡ると、すぐに道は上り坂。

カッパさんの抱っこから解放されたライムちゃんは、ご機嫌でトコトコ歩く…。

道端の草むらを嗅ぎまくったり、側溝をのぞき込んだり、相変わらず忙しいことで…。

歩きはじめるとすぐに、持ち前の探求心が目覚めたようで、人類の先に立ってズンズン歩く15歳。

この、波切不動尊への道の途中には、JR内房線の線路が。

道の駅で頂いた案内図にも、
「踏切のない線路を渡るので、くれぐれも注意を」
と、内房線の時刻表つきで注意書きが。

右見て…

左見て…

『線路って、渡りにくいね…』
なぞと言いつつ、無事に線路を渡って。
線路わきの斜面を必死に嗅いでいたライムちゃんを急き立ててもガン無視。
先に歩き出しながら呼んでも、なかなか来ないのよね…ライムめは。
カッパさんとワタクシが、口々に
『行っちゃうよ~』
『早くおいで~』
と叫んでいるのは重々分かっているのに。

業を煮やしたカッパさんの
『ライム~!
パパは先に行くぞ~!
バイバ~イ!』
の声に、血相変えて土手を駆け上がるライムちゃん。

ライムちゃんを急かしておきながら、目の前の急な階段にたじろぐ人類たち。

その人類たちの先に立って、とっとこ階段を上がるライムちゃん。
さすが野生児。

階段の上から見える景色のきれいなこと…。


突然、目の前に現れた大勢の石仏にびっくり。

ここまでは、明るい日差しの下を、のんびりお散歩気分だったわが家だけど…。

『この石仏から先は、祈りの場所なんだね』
と、いつになく神妙なカッパさんの言葉。

でも、本当に、そんな気持ちになっちゃって。

石仏の向こう側に、最初に見えてきたのはこの木造の建物。

広縁にお賽銭箱も置いてあるし…
ここが本堂なのかな…なんて、手を合わせちゃったりして。

そこで思い出したのが、道の駅で頂いた案内図の解説。
岩山を削って祠を設置して、波切不動尊をお祀りして…って書いてあったじゃん。

よくよく見たら、この建物の奥に階段が…。

この、急な階段を下りた場所に祠がありました…。

祠の横には、石に彫られた龍神様が。

そして、寺社仏閣でのお約束…

カッパさんによる、ライムちゃんの
「強制ナムナム」
われわれ人類がお祈りするだけじゃなく、ライム本人にも健康長寿を祈願して頂こうという趣旨なんだけどねぇ…。

これまた、強制ナムナム後のお約束。
『ライム早く帰りたい…』
の図。

だけど、まだ帰るわけにはいかないのだよ…。

もう一つ、じっくり見たいのは…

不動滝。

この祠のすぐ隣を流れる川に、滝があるんだけど…

何度撮り直しても、写らない。

日頃の行いがそんなに悪いのかしら…。

ショックを受けつつ、周囲の岩を見ていると…

風雨に浸食されたのではなく、明らかに人の手で掘られた祠のような穴が。






道の駅へと帰る道すがら。



何がそんなに気になるのか、フニフニ調査に余念のないライムちゃん。

そして、帰り道で初めて知った事実が。

さっき、カッパさんとワタクシが
『渡りにくいね~』
と言いつつ渡った線路。

本来渡るべき場所は、私らが渡った場所から5mくらい離れたところだったらしい…

ここもきっと、渡っていい場所というわけではなくて。
踏切がないからという理由で、お不動様にお詣りする人が渡るのを、JRが黙認しているということなんだろうな…。

線路を渡るべく、ライムちゃんを待っているカッパさんとワタクシ。

なかなか来ないライムちゃんにしびれを切らせて迎えに行ったカッパさんが、今度はなかなか戻って来ない…。
ようやくみんなで線路を渡って…

というところで、何を思ったか野生児は線路内で何かを凝視。

『ライム、早く渡らないと危ないよ』
急かすカッパさんの声が聞こえてないはずないのに。

お鼻をヒクヒクさせながら、耳を澄ましてるし…。

『ほら、行くよ!』

ようやく渡り終えたライムちゃんと一緒に歩き出すと…

坂道を降りればすぐに国道。
その向こうは道の駅。

きれいなピンク色の花が咲いているのに気づいて、写真を撮っているワタクシの耳に聞こえてきたのは、列車の警笛。
今しがた渡った線路を館山方向に走り去る列車が。

ライムちゃんが凝視していた方向から列車が近づいていたんだね…。
たぶん、その音に気付いていたのであろうライムちゃん。
だから耳を済ませたり、ニオイ嗅いだりしてたんだろうな…。
だったらなおのこと、さっさと渡らんかい!ってとこだが。

とは思いつつも…。
実は、お不動様への行きがけに、線路を渡りながら
『特に見通しがメチャクチャ悪いってわけでもないよね…。
ここで列車の接近に気づかずに渡る人っているのかな。
音もするだろうし』
なんて話してたカッパさんとワタクシ。

私たちが渡ってすぐ後の列車の通過。
列車の運転手さんもきっと、
「ここで線路を渡る人がいる」
ってわかってるからこそ、警笛鳴らして通過するんだろうし。
自分たちの散漫な注意力を棚に上げて、
「近づいて来てる列車に気づかないなんてあり得ない」
なんて思っていたワタクシの尊大さときたら…。

『もっと謙虚になりなさい。
オノレの分を弁えなさい』
というのが、お不動様から頂いた教えかしらね。
たぶんそうだわ。
きっとそうだわ。






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