お彼岸は終わっちゃったけど、今日は一人で墓参り。
先週は、海にお出かけしちゃったので…。
先週、様子だけは見に行ったんだけどね…。
お線香くらいはあげてこようと思ったら、マッチもライターも積んでなかったのよ…車に。
お彼岸には姉たちがお参りしてくれたし、一週遅れで空いてる時に…。
今日、ささやかなお花と、今度こそライターとお線香持って、満を持してやって来た。
先週は、巨大霊園のあちこちに、彼岸花が咲いてた。
さすがに一週間経つと、その姿もめっきり少なくなっちゃって…。
でも、咲いてた。
わが家のお墓のすぐそばの、木の根元。
ささやかに、二輪だけだけど。
大好きな金子みすゞの詩
『曼珠沙華(ヒガンバナ)』
を思い出す…。
死人花ともよばれる曼珠沙華だけど、彼岸に渡った近しい人が、線香花火をして見せてくれるんだと思えば、何だか愛おしくなる。
曼珠沙華
(ヒガンバナ)
村のまつりは
夏のころ、
ひるまも花火を
たきました。
秋のまつりは
となり村、
日傘のつづく
裏みちに、
地面(ヂベタ)のしたに
棲むひとが、
線香花火を
たきました。
あかい
あかい
曼珠沙華。
金子みすゞ
この、『曼珠沙華』、『大漁』みたいに有名な詩じゃないけど、大好き。
こんなふうに世界を見つめる眼差しを持って生れて来られたなら…。
墓参りにくるのに線香だけ握りしめてくるようなガサツな人間にはならなかっただろうにね。