今巷では恥ずかしくて口には出せなかったものの、隠れトランプ支持者が予想より多かったことが話題だ。
今回トランプにこれだけの票が流れ込んだのは格差問題と中間所得層の虚弱化だろう。
トップ1%の資産が残りの99%の人たちの資産を超えた。
ピケティの経済論が結構小難しい経済書であるにもかかわらずベストセラーを叩き出し、この考えはアメリカにも浸透している。
これを訴えていたがバーニー・サンダースだった。

そしてこれに重なるメッセージを送っていたのがトランプでもあった。

中身は全く違うおじさん達だが。。。


民主党は、本来は安全装置として使うべき政治手段(デリゲーション

を民衆からの避難を顧みず不当に乱用しバーニーを引っ込め、ヒラリーを選出したわけだが、今は心の底からくいているかもしれない。
トランプの勝利がバーニーが次の大統領になっていたことを証明しているようなものだからだ。

 

さて、トランプは格差問題がいきすぎたグローバリゼーションが原因だとして国内に雇用を取り戻すと言い続けた。

グローバリゼーションが問題であったかは検証の余地があるものの、このメッセージに乗っかったのが、イタリア人系を含むアメリカの中間白人層。
驚くことに、女性の53%がトランプに投票している。
前回バラクオバマを勝たせたのは黒人票を93%も取り込んだのが大きかったわけだが、今回は確か88%くらいだったと記憶している。
あれだけ人種差別的発言をしたトランプだったがそれでも21%の有色人種がトランプに票を入れた。
年齢別で見てみると40歳以上の過半数はトランプを指示ていた。
つまり、昔は車も買えたし、マイホームも持つことができた中間層が、今や家も買えない状況で、スカラーシップや多くの社会保障はマイノリティーが総取り。

これに不満を持っている白人層の怒りにトランプのメッセージがすっぽりと入ってきた。
今彼らが望んだトランプが大統領になるにつけ、私には疑問がある。
ヒラリーは体制側の人間だ、私は体制をぶち壊し、雇用をアメリカに取り戻す。。。としているが。。。
その体制側にいた政治家たちに献金をせっせとし、現在のアメリカを作り上げたのは他ならないトランプのような富裕層。
彼こそヒラリー以上に体制側の人間だ。
また、ミドルクラスに光をというトランプは、ミドルクラスに知り合いはいないし、生まれてこのかたその人たちの生活ぶりすら知らない。

中間層の痛みを理解できないトランプがどうやって彼らの不満を汲み取るのか。

 

選挙が終わり、さて、トランプにチャンスをやろうじゃないか。まぁ、結果はどうあれ面白い選挙であったと和んでいる人たちは

「さて彼がどれだけ公約を達成するか見てみよう」というので、質問をして見た。

 

ビジネスマンで、リアリティーショーもこなした、お金を稼ぐの大好きのトランプ。
彼が批判し続けてきた今の体制に献金し、それをサポートしてきた側のトランプが公約を守るかもしれないと思う理由は?

すると彼らはこう答えた。

トランプは自信が体制側の人間だということを隠してこなかった、彼はだからこそ誰よりもその腐敗が分かっている人間だとも言える。
私は聞き返した。
今まで通りにやって入れば、さらにお金が稼げる。彼はその腐敗を利用していた人間だけれど、何が目的で彼は大統領に立候補したとお思う?
彼らは、長い間の後にこう言った。
分からない。それをこれから見てみよう。