http://www.bbc.com/news/world-asia-37481107?ns_mchannel=social&ns_campaign=bbc_news_asia&ns_source=twitter&ns_linkname=news_central

日本では話題にも上らないこの広告。
でも、ガーディアン、BBC、東南アジアで広く報じられました。
どうして、日本の報道はここまで世界のメジャー誌がこぞって取り上げたことに一言も触れないのだろう。
こういう報道体質が日本の中をガラパゴス化してしまうんだけれど。。

 

フランスのAFP通信は、「日本の自治体が女性を貶めたとみなされる広告を作成し、炎上するのは初めてではない」と指摘。


英ガーディアンは、H.I.Sの「東大美女図鑑」の広告ともに言及。


乳牛になった少女が卒業式を迎えるというAGFの製品「ブレンディ」を取り上げた。

 

米外交専門誌のフォーリンポリシーのサイトのツイートなんかは過激で、誘拐監禁された少女を想起させる」というツイッターユーザーの声を紹介。

 

メジャー紙はどこも、世界各国の男女平等の度合いを指数化した世界経済フォーラム(WEF)の2015年版「ジェンダー・ギャップ指数」で、日本は調査対象145カ国のうち101位である状況を共に載せている。

 

今回炎上したのは、うなぎ・ふるさと納税の広告。
鹿児島県志布志市が公開したうなぎのウナ子を擬人化して、男性が飼育するというストーリー仕立てになっている。


10代のスクール水着き少女が男性に飼育されるという設定がなんともクリーピー。
 

以前、ある役所がアニメのキャラを町おこしの一環で使用し駅に陳列したら、講義が殺到したことがあった。
そのキャラの胸が大きく露出していて女性を蔑視しているのではと思わせるほどに、セクシャルすぎた為、公的機関が使用するキャラとしては不適切だと多くの人が感じたからだ。
役人がこういう事を自然に「やっちまって」、慌てて取り下げることが日本は多い。
このウナ子のふるさと納税PR動画も公開から一週間もしない間に削除されてしまった。

 

公的機関の公開会議なんか見ていると男性しかいない映像にすごく違和感を覚える。
日本の公的機関は男性のみで構成され、超男性的文化で決定がされていて、女性の目線がほとんどない。
こういう閉鎖的な環境で物事を決めていると、正常な感覚が麻痺するんでないかと考ええてしまう。

この広告に関しては女性目線とかいう次元ではなくて、もう感覚が世間の常識と隔離されてしまっているレベルに見えるが。。。
 

最近、日本への厳しい批判が海外で多く書かれているのを多く目にする。

日本人としてはやはり悲しい限りだ。。。

これほどの酷評食らうのかと。

確かにそのトピックだけ取り上げればその通りだが、他国と比べよほどいいところだって日本はたくさんあるのになと思う。
私が子供の頃、景気が至極良かった時代は世界から讃頌されるコメントも多かったはずなのに。。。


当時は日本は先進国として認められたいと頑張っている国だった。
あれから25年、日本は先進国として仲間入りしつつある。
色々な意味でアメリカから独立しようとしているんだが、その割には政治、行政、構造が昭和のままのところが多い。
その辺が国際社会から稚拙、幼稚とみられる原因だ。

昔は日本頑張ってるね、と「評価」される時代だったが、今はもう大人になったんだからきちんとしろと怒られる国になったって事なのかもしれない。

 

日本国内の感覚が世界に通用しない、というのは昔からあったんだけどもうそろそろそれはやめにしないと、と切実に思う。

昔と違って今は凄いスピートで情報が伝達される。こんなゴテゴテぱっかりやっていると修復に困難を要するほど日本のイメージを落としかねない。


それを痛切に感じたのは、広島平和式典での一連の動き。
国際社会で通用する議論とはお涙頂戴ではないんだが、日本は未だに心に訴える戦略をとっている。
原発の被害者を前面に出してアメリカに謝罪に来いと毎年訴えるんだが、原発落とした当事国の最高権力者がそう簡単にきて頭をさげることを外交上簡単にはできない。。。と思っている層はアメリカに沢山いる。

そりゃぁ心情的にはあれから70年も経ってるんだからここで一回色々と認めたらどうか?というのはすごく分かるし、個人的にはそうしてほしいし、そういう勇気をアメリカもたまには見せてもいいと思う。
それでも、オバマさんが夏に日本に来て式典に出席し、花を手向ける映像は日本国民にとっては大きな、大きな出来事で、毎年終戦記念日に戦争を経験した私の親族が涙を流す姿を子供の頃から目にしてきた私にとっても感慨深い映像だった。


でも、本当に核軍縮をやるならお情けで国際社会は動かない。

各国の利益と平和という大義名分のバランスを考えて動くべきだ。
日本は原爆を落とされた悲惨な国という悲劇のストーリーを前面に出すのではなく、過去に原爆を投下された国として、核軍縮、不拡散をリードする方向でイニシャティブを取らないと国際社会の評価を得られないしついてくる国もいない。
具体的には、核保有国でない国をどう取りまとめていくかだろう。

核を持つだけで主要国の仲間入りができるという感覚を潰していく力を育てる方に日本は回らないといけない。
日本国内では元幕僚長が、核を持つと世界が認めると言っていたおっさんがいるけれど、そんな感覚では誰もついてこない。

 

日本は世界でも稀有なほど安全な国だ。アピールするところ、他国が手本にしたくなるところは沢山ある、そして世界でも有数の技術大国でもあるのだからそれを国際社会が認める感覚を持って発信しなくてはならない。

 

イルカ、クジラの問題しかり。

国際社会に訴えるなら相手国の利害をきちんと考慮して合理的、論理的に展開しないと話はずっと進まない。

同じ事を何年も何十年も訴えても変わらない理由を日本は見直していく時期にある。

 

ウナ子のCMは日本の感覚って。。。と考えさせられる広告で、思わず核軍縮まで考えが広がってしまうニュースでした。