6月16日、安倍晋三首相が吉祥寺に候補者の応援に現れた。20分ほどの演説で彼が改憲について触れることはなかった。

安倍首相によると、今回の選挙で問われているのは経済対策だそうで、
「政治に求められているのは雇用を生み出すこと」「介護離職をゼロにしていく」とアピールする。
街頭演説では憲法という言葉すら出さない安倍首相ですが、ネット討論では「秋の臨時国会から衆参の憲法審査会を再始動させる」とコメントしている。

「国民の幸せを守るために変えるべきものは変える。成立後70年。谷垣総裁時代に、憲法改正草案を示している。憲法改正は、選挙公約に書いてある。しかしどの条文を変えるかは、憲法審査会でも残念ながら収れんされていない。選挙結果を受けてどの条文を変え中身を考えるか議論を深めたい。国民の皆様に考えていただきたい」とも発言した。
ところが、民進党の岡田克也代表が
憲法改正を参院選の争点から隠しているのでは?」
と突っ込まれると、
「自民党は立党以来、憲法改正を掲げている。(改正は)当たり前であります。憲法を変えたいとは思うが、条文は決まっていない」と議論を避ける。

もうこの秋から憲法審議会を再始動するとし、自民と公明は国民の理解を求めるとしながら、具体的議論は避けるばかり。
公明党に至っては、国民の理解を得られていないので、これは国会で議論したほうがいいとよくわからない答弁だった。
参院選で「重視する政策」に憲法を挙げた自民、公明両党の候補はゼロ。
憲法改正への立場を「賛成」から「反対」まで5段階で聞いたところ、自民とこころ、は全員が賛成派だった。
公明と維新も一部の中間派を除けば、賛成派が多数を占めているにもかかわらず全員がこの問題については言及しない。

改憲勢力が参院で三分の二以上の議席を獲得すれば衆院と合わせ改憲発議が可能となる。
政権与党である自民、公明両党と、「改憲勢力」とされるおおさか維新の会、日本のこころを大切にする党の四党合計の議席が、非改選を合わせると三分の二以上に達する。

自公両党はすでに衆院で三分の二以上の議席を確保している。
参院でも三分の二以上に達すれば、憲法改正の発議は必ず出されるだろう。

自民党は2012に年に憲法改正案を発表し、参院選公約では最後に「国民の合意形成に努め、憲法改正を目指します」と明記。
にもかかわらず、選挙が始まるとこの件には全く触れない。
報道各社の世論調査で、安倍首相の下での憲法改正に反対する意見が賛成を上回っていの当然知っているだろう。
選挙が始まり、自民党の候補者はこの改憲に国民んがどれだけ反対しているか肌でも感じているからこそ口をつぐんでいるように見える。


私たちは13年の参院選を思い出す必要がある。

安倍首相が選挙に掲げた旗はアベノミクスという経済政策。

三本の矢だのとずいぶん街頭演説で叫んていた。ところが選挙が終わって彼が真っ先にやったことは、公約に明記すらされていない特定秘密保護法だった。

その次の年には集団的自衛権の行使を憲法違反とする政府解釈を一内閣の判断で変更し、行使容認の閣議決定。

14年の参議院選では「アベノミクス解散」として経済政策への支持を国民に訴えるが、選挙が終わって始まったのは安保国会で、保安関連法の成立を強行した。

選挙で全く争点にせず、国民が反対だと分かっていることを強行してきたのが自民党政権。

この選挙で自民党は改憲を口にせず、公明党は「国民の間で議論が成熟していないからこれは国会で話し合いたい」としている。

選挙で彼らが勝てば「必ず」憲法改正発議が出される。

国民があれほど集団自衛権の行使に反対し、選挙の争点は経済対策だったから自民にいれたと訴えてもそれに耳を傾ける様子もなく閣議決定がされたの記憶に新しい。

今までも安倍政権は選挙で経済対策の旗を掲げてきたが、最も安倍政権が力を尽くしたのは経済では実はない。それは我々がここ数年実感しているはずだ。

アベノミクスの成果を実感する国民は少ない。なぜなら、金のばら撒き先は自分たちの腹を肥やす場所ばかり。

株価も我々の年金を5兆円も注ぎ込めばそりゃ上がるだろう。

社会保障は削減。

非正規雇用拡大政策、しかも経済戦略会議委員が派遣業のマージン率を公開もしていないパソナ。パソナの会長はご存知、竹中平蔵。

彼は、日本維新の会選挙選候補選定員を12年に勤め、第二次安倍内閣では経済産業会議のメンバー。

14年は国家戦略特区の特別諮問会議メンバー。
そういや派遣業というと麻生さんの家族も会社を持っていた。

今回の選挙こそ。。。