ギターリストの布袋との浮名を流してみたかと思えば、伊勢志摩サミットでは女性支援の演説と何かと話題満載の日本のファーストレディー。

そんな彼女の表と裏が見え隠れする彼女の活動に私は日本国民として眉をひそめずにいれません。

2014年春、安倍さんの奥様である昭恵さんは、アメリカ、ワシントンで講演を行いました。

そこで彼女はこう言っています。

日本の女性は、「何かあれば一人でも働いていけるという意識が欠けている。」

あの夫にしてこの妻りというか、首相の妻として海外で講演するには知識が不足しすぎているというか。。。
日本国民としてはなんとも残念で恥ずかしいという思いが湧くと同時に怒りすら覚えた発言でした。

日本は世界第3位の経済大国であるにも関わらず、日本の女性の貧困状態は深刻なレベルです。
非正規雇用で働く若年女生のなんと
81.5%
は年収が200万円以下です。

シングルマザーの家庭(1人親世帯)の貧困率も深刻で、1人子供を育てる女性の50.8%もの人たちが114万円未満。

先進国だ、アジアのリーダーシップを取るんだという安倍政権。
ところが、この国にはネットカッフェで生活する母子家庭が存在します。
一枚のパンを分け合って、1日1食でしのぐ母親と子供がいるんです。
日本という国はまず女性に労働の機会がありませんし、職に就くことができても男性の39%ほどしかお金を稼ぐことができません。

今日は、このシングルマザーの貧困問題がどれほど日本は深刻なのか掘り下げてみたいと思います。

ODEC30ヶ国が出している女性の平均収入の半分しか日本の女性は稼ぐことができません。

大人が1人の世帯で、かつ子供がいる現役世代の貧困率は58.7%。
先進国で断トツ一位です。(下のグラフ)



安倍昭恵さんは、「日本の女性が働きたいという意欲が乏しい」という前に、もっと日本の女性の現状を勉強する必要がありました。

お願いだから、勉強してからお外で発言してね。。。
とつくづく思います。

日本の1人親世帯の貧困は先進国の中で最悪で、本当に深刻な状況です。

通常、先進国で女性の雇用の問題が指摘される時は大抵失業の問題が議論されます。

ところが日本の場合は「貧困」問題。

つまり、彼女たちは失業していなくて、毎日しゃかりきに働いているのに貧困から抜け出せません。

昭恵さんは日本の女性はそもそも働く意欲が欠如しているとワシントンから世界に発信したわけですが、離婚や死別などで1人親になった日本女性の8割は仕事を持っています。

そしてシングルマザーの8割が日本では貧困にあえいているんです。

1日一人当たりの食費は平均して329円。

この貧困層のうち2割は1日の食費が200円未満です。

世界へ。。。強い日本。。。という安倍政権。

その首相の妻は日本の女性は働かない海外で世界に向け発言。

その陰で起きているのは貧困の固定化です。

1人親世帯の貧困率は54.6%。いうまでもありませんが、先進20カ国中最悪。

安倍昭恵さんは日本では女性はサブの稼ぎ手という固定観念があると発言したんですが、

シングルマザーの家庭でサブもへったくれもありません。

働かないと食べられれない、時には働いても食べられない日本のシングルマザーの現状を彼女はどう思っているんでしょうか。

また、もっと痛々しい日本女性の現状は、働いている独身女性の貧困率がなんと33.33%にも登ります。

こういった状況を放置して犠牲になるのは弱者である女性や年寄りだけでなく、未来の担い手である子供達。

貧困家庭で育った子供たちは身体的な発育の問題だけでなく、精神にも問題を抱えてしまいます。貧困家庭で育つ子供の多くは自分は価値のない人間だと思ってしまい自己固定感を失います。

6人に1人が貧困という日本の子供達。女性の貧困は子供達の貧困にもつながる問題ですから、「日本女性の意識」などと片付けて欲しくありません。

昭恵さんは夫の安倍晋三さんが女性の社会進出という旗を上げているせいか、今年に入り彼女のウーマンリブ活動に拍車がかかっています。

G7伊勢志摩セミットでも

世界の人口の半分を占める女性の力を最大活用していくことは重要だ。

日本はまさにそのような女性が輝く社会を、日本はまさにそのような女性が輝く社会を日本のみならず世界に広げることを目的としようようなイベントを開催している。

女性の持つ包み込む力、つながる力、つまり「母性」が平和で豊かな未来を切り開くと信じる。

女性は母性で受け入れ、横に広げていくネットワークが得意。

ここに女性の役割があると確信する。

と演説をしていました。

彼女は首相の妻として、日本のウーマンリブ活動のイニシャティブを取り、LGBT関連のイベントにも多くかを出しています。

ですが、私には彼女の活動が日本の女性の生活が豊かになる方向を目指しているようには見えません。

安倍首相、安倍政権が女性の労働市場を拡大している一番の目的は大企業へのサポートが目的です。

日本の女性の学歴は高い。その人員を男性の38%程度の賃金で使え、派遣社員を増やすことで企業は福利厚生もカットすることができます。派遣社員に仕事をさせて、マージンを取って稼ぐ会社が日本にはアメリカの5倍という異常な状況。
会社は何もせず、労働者に働かせマージンを取って利益を上げることをこの国は良しとして、安倍政権はこれをサポート。
マージンの公開も義務付けておらず公開をしているのは全体の19.1%
その平均んマージン率は26.8%です。
最大マージン率は50%。
竹中平蔵氏が会長を務めるパソナはマージン率の公開をしていませんが、パソナは経済戦略会議委員。

派遣社員は福利厚生は法廷ギリギリしかなく、収入も低い。
朝から晩まで働いても同じ世代で同じ学歴の男性の半分もお金を稼げない状態を改善する政策はありません。

上の伊勢志摩サミットでの昭恵さんの発言も私には気持ち悪い。

大抵女性の平等を訴えるたりLGDB関連の活動家は多様性こそが差別をなくすと訴えるんですが、彼女は女性の役割や母性といった真逆の言葉を頻繁に使います。

これは、彼女の演説が女性に向けられているものではなく男性へ向けた演説であるからだと私は思います。

実際、彼女のコメントはガチガチの真右系男子受けがいい。

彼女は女性が自立することを支援する場所に現れることでマスコミの注目を集めていますが、

彼女は過去にこんな発言をしています。

女は誰と結婚するかで人生が大きく変わる。

私は自分の努力ではなく夫の立場によって今の自分の立場があることを胸に刻む

政治家の妻としては主人の足をひっぱらないように、票を減らさないように。安倍の父の時代から受け継いでいるものを守る責任がある。

どんな夫婦でも家族でも、全部自分の思い通りに相手がなるわけじゃない。こういうものなのだということを受け入れることが大事。

安倍の母を見て、政治家の妻はこうあるべき、というものを学んだ。

こういった発言から私が彼女に見るのは、

日本のが今までやってきた女性の分業制、そして結婚することで初めて女性が社会的地位を獲得するという社会のモデルのような人という印象です。

彼女が女性の独立、支援の活動の場に姿を表すのは、アメリカワシントンポストが書いたように、ガチガチのタカ派である首相のイメージをソフトにするためでしょう。

政治家の妻ですから戦略もいいんですが、海外で日本女性について発言すなどは控えてほしいものです。