いまも続く日本の原発安全神話:わたしが原発再開に賛成できない理由その2

電力会社は安全面の他にもいくつか原発再開の必要性を挙げています。
1 資源自給率の低さ 94%を輸入に頼っている
2 現在化石燃料にシフトしたために温室効果ガスが35%増加
3 自然エネルギの選択肢はコストが高く電気代が高くなる

上にあげました三つの項目、これらが原発再開の理由になると私には思えません。
なぜなら、

3番。
自然エネルギーは効率悪いし、高い。これは止めるべきと私も思います。原発に変わる利権でもあるからです。
でも原発由来の電気も事故対策や燃料棒や核廃棄物処理の費用、そして二酸化炭素負担金を化石燃料から取り除いて考えると原発からの電気は高い。

2番。
日本の温室効果ガス排出量はそもそも問題にならないくらい小さい。
中国と米国がなんとかしないとどうにもならない問題で日本がさらに温室効果ガスを削減する事により温暖化への効果はありません。
また私自身は温暖化というのは不適切な表現で気候変動という言葉をそろそろ日本でも使って欲しいと思います。
温暖化もまた日本では利権の温床です。
最も問題なのは環境省のデータがメタメタだとういう事。
そもそも日本の温暖化論はアメリカのそれと日本独特の温暖化論を合体させたビジネスとしてスタートしました。
先にも述べたように、本来は温暖化でなくもう気候変動という言葉を使うべきですが未だ日本とアメリカだけかこのビジネスに固執してグローバルウォーミングと称し温暖化ビジネスで一儲けする事を諦めません。
環境省は、私がまだお肌ピチピチで、それはそれは美しい乙女だったころ、日本の平均気温は世紀末には最大で6.4度上昇し、熱中症など暑さによる死亡リスクは、最大13倍まで増えるとの報告書を出していました。
ところがCO2の排出量は増え続けていても、1997年以後、世界の平均気温は上昇していません。
もうIPCCのカビが生えた人為的温暖化論は実証不能どころか、世界では(まともな人間は)誰も信じていないのです。
そのまぼろしを前提にデータを算出する経産省、そして日本の削減目標などごくわずかにもかかわらず1兆円を打ち込んでいます。
ですが、あえて経産省の嘘っぱちデータを鵜呑みにして話を進めて、彼らの削減目標を達成するとします。
そして、世界のCO2を1%削減したとして、それは1兆の価値があるのでしょうか。温暖化対策としてどれほどの意味があるのでしょう。

日本の温暖化対策はデタラメのデータが前提です。
そんな日本の「えせ温暖化論」に一兆円を注ぎ込む事もおかしいし、それを前提に温暖化対策策として原発再開はあり得ません。

1番。
これが最も国民が懸念する問題ではないかと思います。
現在日本のエネルギー自給率は5%から6%と言われています。
エネルギ供給という重大事項。
真剣に考えなくてはいけなかったのですが、日本のエネルギー供給、戦略備蓄というのは1970年の石油危機以来何も変わっていませんし、いまだ40年前の状況、環境を前提に話が続いています

90年以降、石油価格は低迷しており資源供給途絶へのリスク感は薄まりました。
加えて、市場メカニズムが十分に機能し、大きな需要が常に必要な日本にとって不利な状況が想定しにくくなっています。
今のご時世、70年代と違い、石油など化石燃料は戦略物資とはいい難い。
日本のエネルギーを支える問題ですから一般消費財扱いしろなどという極論はしませんが、40年前と同じというのはあまりにもおかしい。

現在日本は、政府機関、民間機関双方合わせて200日程度は持つくらいの備蓄が通常あり短期的リスクは当時と比べると随分低くなりました。
一方天然ガスは国家、民間機関を合わせ90日ほどです。
時代にあった日本のエネルギー対策は原発再開ではありません。
石油や天然ガスの供給を分散させ、価格変動に俊敏に対応し資源を確保する構造改革。
また、天然ガスについては国内整備が全く手付かずと言っていい状態です。
現状価格が大きく変動する天然ガスをいかに低価格で手に入れるための戦略的計画をまずは立てる必要があります。
そして、天然ガスの国内インフラの構築。
備蓄施設をもう少し増やす必要がありますし、施設どうしをつなぐパイプラインについては圧倒的に不足しているのではやく増設に着手すべきでしょう。
原発再開や新たな原発建設にお金をかけるのはもうやめにして、もっと現実的な議論を始めなくてはならないと思います。

更に、メタンハイドレートを始めとする資源が日本の海域には眠っており、これは日本のエネルギー問題を根幹から解決するどころか日本が供給する立場になるかもしれないという大事です。
近隣諸国との領海問題を解決し一刻も早く領海の資源調査に着手しなくてはなりません。

さて、こうして化石燃料の事ばかりを書くと二酸化炭素や温暖化を心配する人たちもいるかもしれません。
先にも述べたように日本の温暖化対策は利権の温床で議論すべき事が山積しています。
でも、ここではあえて地球温暖化論を正として話を進めます。
温暖化対策をするにしても、危険な原発だけが我々に残された選択肢ではありません。
三菱重工などは、石炭ガス化複合発電(IGCC)という技術をもっています。
石炭をガス化炉でガス化し、さらに、ガスタービン・コンバインドサイクル発電(GTCC)と組み合わせ、発電効率と環境性能を飛躍的に向上させた次世代の火力発電システムです。
大型IGCC では従来型石炭焚き火力発電方式と比べ、発電効率を約20%向上させ、CO2の低減も図ることが可能です。
プルサーマルのようなものにお金を使わず、こういった技術をさらに向上させるべきではないでしょうか。

いまも続く日本の原発安全神話:わたしが原発再開に賛成できない理由その4