海外でもウソっぽいコマーシャルはたくさんあります。

でも真昼間にいかにも怪しい商品のCMはしません。
まして医薬品となると副作用があるということですからアメリカなどはその副作用もCMに記載するか言及しなくてはいけない。
日本も第2第3医薬品は通販などで販売が可能となりました。
その医薬品の効能をごまかすコマーシャルが日本は横行していると感じています。
こういったCMはイラッとするんですが、最近特に気になっている広告がイボ治療を歌うヨクイニン錠。

コマーシャルではお父さんのブツブツ、それはイボ。。。みたいなCMが流れています。
お父さんやお母さん。。といった言葉を使用することで老人性イボ?みたいな印象づけもあり、売り手の悪意が感じられるコマーシャル。
なので今日はヨクイニンについてフォーカスしてみました。

ではヨクイニン本当にイボに効くんでしょうか。
答えはNOです。

イボといっても全て一緒ではありません。
脂漏性角化症。一般的にイボと言われているこの肌のトラブルはイボですが見た目はシミやソバカス、ホクロのように見えます。
光性イボ(日光角化症)とも言われ、紫外線が当たるところによくできるとされています。
また、すこし大きめのイボにはアルコルドンと呼ばれるものもあります。
脂漏性角化症と基本的にはおなじですが、突起が大きいので目立ちます。
若い人にも稀にできますが大概は中年からの皮膚トラブル。
できたからといって問題ないのですが、でき始めると数が増えていくものもあり、見た目などで悩む方もすくなくありません。
この手の老人性イボは形状で名前が異なるイボです。
紫外線、摩擦、遺伝など原因は色々と言われるものの実はよくわかっていませんが、老化現象といっていいでしょう。
体質によってできやすい方もいるようです。

これを取り除くのはハサミでチョッキンか液体窒素で壊死させます。
これらの治療は保険対応があり。
レーザーで除去する方法もありますが保険は適応されませんで、一つ1000円程が相場です。
これらの老人性イボの治療にヨクイニンが処方されることはありません。

ヨクイニンが処方されるのはウィルス性のイボの場合です。
でも治療のためではありません。新陳代謝を促す効果を狙って処方されます。
ウィルス性のイボというのはイボをいじったり、傷つけたりすると移っていきます。
ウィルス性のイボの種類はたくさんあり、現在120種ほどが確認されています。
人に感染しにくいもの、水いぼのように感染しやすいものなど千差万別で、一度感染すると治療にかなりの時間がかかるケースもあります。
ニキビと混在し、区別が難しかったり、種類によって傷つけると広がるもの、液体窒素が効かないものなど色々あでウィルス性のイボの治療は厄介です。
これらウィルス性のイボの治療に一貫して有効な薬は基本的にありませんが、薏苡仁(漢方)を処方し肌の免疫力をサポート(肌の代謝を上げる)するということはありますがヨクイニンが治療薬として処方されることはありません。
ヨクイニンエキス内服は自己免疫を高める目的で併用されることはありますがイボの治療には直結しません。

イボができたらまずそれがどんな種類のイボか確認できるお医者さんを探してください。
ウィルス性、皮膚ガンなどは肉眼で区別することができません。

一方、体に無害な老人性イボ。
放置しても問題ありませんが、女性は特に首回りは顔などにできると気になるものです。
通販でヨクイニンや杏仁オイルを買うのもよいですが、効果は人によって大きく異なりますし時間がかかります。
首や手足、体など多少跡がのこっても問題ないところは液体窒素で焼いてもらうほうが早いでしょう。
初診料を含めても1600円くらい。何個やいても料金は変わりません。
突起が大きいものはハサミでチョッキンしてもらいましょう。
これも保険がききます。

顔などは跡がちょっと残るのが心配という方は医師とレーザー治療について相談してみるのもいいかもしれません。(相場:イボ一つにつき1000円)
こちらはほとんどのケースで保険適用はありません。

医療品として販売されているヨクイニン錠は1600円から3800円程のお値段ですから、病院に行くほうが時間もお金も節約できます。

ヨクイニンや杏仁オイルは肌の代謝を上げることを手伝ってくれます。
やわらくてしっとりとした肌をたもつサポート役にはなりますが、直接の治療にはまりません。
しつこいですが、ウィルス性のイボについては他人への感染もありますからお若い方は一度皮膚科に行くことをお勧めします。