僕は待った。

2年も待った。

長かったが、そんな事を忘れさせてくれる狂暴なまでの迫力があった。


 授業が終わった教室から僕は足早に歩きだした。

今日は友人と『ヱヴァンゲリオン新劇場版:破』を観に行ってきた。

前作の『ヱヴァンゲリオン新劇場版:序』から2年も待ったのだから、興奮するに決まっている。

16時半から上映の回を観る予定だったが、受け付けを終了していたので、19時からの回を観る事になった。

流石は明朝4時から行列出来るほどの作品だけあって、易々と観させてはくれない。

時間を潰すのに楽器屋に行き、僕はニッキー=シックス・モデルのベースを思う存分試奏した。

高い楽器でも試奏は無料なのだから活用しないと。

丁度良い時間になったので、僕たちは先の映画館に戻った。

いよいよ上映だ。


 僕は終始圧倒されっぱなしだった。

だらしなく口を開けていてしまった。

それくらいの迫力だった事を理解して欲しい。

綾波の表情が原作よりもどこか柔らかく、積極的に成長していたように思えた。

シンジが作った味噌汁が彼女を感動させた時は、僕も何だか嬉しくなった。

そして、綾波プロデュースの食事会には驚いた。

3号機の件で結局食事会は実現されなかったが…。

3号機にはトウジが乗るとばかり思っていた。

しかし、今回はアスカが乗ったのだ。

驚愕すると同時に、原作の流れを知っている僕は目を背けたくなった。

シンジが制御出来なくなった初号機が、アスカが乗っているエントリー・プラグを潰した時はとにかくショック。

しかも、アスカは綾波の気持ちを大切に思って、3号機に乗っていたので、僕はかなり切なくなった。

そして、“明日の日はさようなら”…。

綾波が使徒に取り込まれた時も相当ハラハラしたなあ。

その綾波を助けるシンジの男らしさが良かった。

やはり、自分の気持ちは隠さず吐き出すべきだ。

“翼をください”にはかなり感動した。

新キャラクターの真希波も個人的には良いと思う。

特にザ・ビーストの荒々しさが格好良かった。


 戦闘シーンの威圧感の凄さと言ったらなかったし、原作の流れを汲みながらも、良い具合に壊してオリジナリティを出していたので心底面白かった。

エヴァにまた終わりが近づくわけだが、展開が予測出来ない。

DVD発売の際には、何の躊躇もなく買ってしまうだろう。

次回作もそう早々と解禁されないと思うので、しばらく余韻を味わおうと思う。